PC USER Pro

レノボのデスクトップPC「Lenovo H320」で“Core i3”を見直す(1/3 ページ)

» 2010年07月26日 17時00分 公開
[長浜和也(撮影:矢野渉),ITmedia]

高クロック動作のClarkdaleを採用するバリューモデル

レノボ・ジャパンで唯一のスリムタワー採用モデルとなる「Lenovo H320」

 最近の国内大手メーカー製PCラインアップは、ノートPCに著しくシフトしている感が強い。PC USERでは、「2010年PC夏モデル特集」で、各メーカーが発表した新製品を集中してチェックできるが、ざっと見てもノートPCがほとんどであることが分かる。その少ないデスクトップPCにしても、液晶一体型が主流で、液晶ディスプレイとPC本体が分かれた“セパレートタイプ”は、各ベンダーで1モデルという状況だ。

 そのなかで、レノボ・ジャパンはセパレートタイプのモデルとして「IdeaCentre K320」と「Lenovo H320」を投入している(IdeaCentre K320の詳細は“パワーコントロールスイッチ”付き、Core i7搭載のハイパワーデスクトップ──「IdeaCentre K320」を、Lenovo H320の詳細はCore iシリーズ+外部GPU+HDMI搭載のスリムタワーデスクトップ──「Lenovo H320」を参照のこと)。IdeaCentre K320は、国内のPCメーカーではほぼ絶滅してしまった「ミニタワーPC」で、CPUにCore i7-870(2.93GHz、Turbo Boost Technology有効時で最高3.6GHz)、または、Core i5-750(2.66GHz、Turbo Boost Technology有効時で最高3.2GHz)を搭載して実売価格が8〜11万円。もう1つのデスクトップPC「Lenovo H320」はスリムタワータイプのモデルで、CPUはCore i5-650(3.2GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.46GHz)、もしくは、Core i3-540(3.06GHz)を搭載して、実売価格は7〜8万円となっている。

 スリムタワータイプのLenovo H320シリーズの実売価格が、ミニタワータイプのIdeaCentre K320より低く設定されているのは、その拡張性やデータストレージとして搭載しているHDD容量などを比較(IdeaCentre K320のHDDは最大1Tバイト、Lenovo H320のHDDは500Gバイト)すれば理解できる。

 ただ、微妙なのが搭載するCPUだ。Core i7-870とCore i5-750はLynnfield世代のコアを採用するのに対して、Core i5-650とCore i3-540は最新の32ナノメートルプロセスルールを導入したClarkdale世代のコアを採用している。TDPがCore i7-870とCore i5-750の95ワットから73ワットに減ったにもかかわらず、動作クロックはCore i5-650とCore i3-540が速いという関係だ。

 また、Lenovo H320に搭載されるCore i3-540はTurbo Boost Technologyに対応せず、IdeaCentre K320搭載CPUがクアッドコアという違いがあり、さらに、Core i7-870は8スレッド同時処理が可能であるのに対して、Core i5-750はHyper-Threading Technologyに対応しないため、同時処理スレッド数は、Core i5-650、Core i3-540と同じ4スレッドにとどまる。ただ、3次キャッシュメモリの容量はCore i7-870とCore i5-750が8Mバイトに対して、Core i5-650とCore i3-540は半分の4Mバイトになる。

 なお、Clarkdale世代のモデルはCPUにグラフィックスコアのIntel HD Graphicsを統合しているが、Lenovo H320はGeForce 310搭載グラフィックスカードを組み込んでいる。このGPUは、コアクロック589MHz、メモリクロック790MHz、シェーダクロック1402MHz、統合型シェーダユニットを16基内蔵するDirectX 10.1対応のモデルで、そのスペックは2009年の夏に登場したGeForce 210とほぼ同じになる。

 バリュークラスのスペックを有したGPUとなるが、それでも、CUDA、PureVideoなどに対応するほか、Lenovo H320に搭載されたグラフィックスカードは、映像出力のインタフェースとして、アナログRGBのほかに、HDCP対応のHDMIを備える。ただ、液晶ディスプレイで採用するモデルが多いDVIを持たないため、デジタル出力する場合は、HDMIを利用するか、変換アダプタをユーザーが用意してディスプレイ側のDVIに接続することになる。

評価するのはLenovo H320で下位モデルとなる「Core i3-540」搭載モデル。その動作クロックは3.06GHzと意外と高い(写真=左)。また、グラフィックスはGeForce 310を搭載した専用カードを利用する。その仕様はGeForce 210とほぼ同じだ(写真=右)

評価機が搭載していたCore i3-540(写真=左)とGeForce 310搭載グラフィックスカード(写真=中央)。マザーボードはIntel H55 Expressチップセットを搭載したオリジナル仕様で、メモリスロットはDDR3対応を4基、拡張スロットはPCI Express x16を1基、同 x1を1基備える。標準構成で空いているのは、メモリスロット2基とPCI Express x1スロットが1基だ(写真=右)

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月10日 更新
  1. 「次世代Apple Intelligence」をフル活用するにはどのような条件がある? 「Siri AI」は日本で使える? 知っておくべき対応モデルのハードル (2026年06月09日)
  2. 「macOS 27 Golden Gate」が2026年秋に登場 初のApple Silicon専用バージョンに (2026年06月09日)
  3. 実売1万円切りでパススルー給電にも対応! KTCの15.6型モバイルディスプレイ「H15F9」は“買い”か (2026年06月09日)
  4. 初のカラー対応「Kindle Scribe Colorsoft」の実力は? 通常モデルとの価格差1万7000円の価値を検証 (2026年06月10日)
  5. Apple Siliconはなぜ「オンデバイスAI」に強いのか? NVIDIA「RTX Spark」との比較で読み解くシリコン設計の哲学 (2026年06月08日)
  6. 「Geminiの技術は使うが、Geminiではない」 WWDC26で見えたApple流AIとプライバシー戦略の核心 (2026年06月10日)
  7. 高騰中のSSD、品薄のHDD──けれど“最終処分”のニーズは変わらず (2026年06月06日)
  8. 新GPU「RX 9070 GRE」搭載カード発売! 既存上位モデル「RX 9070 XT」との価格差に悩む声も (2026年06月08日)
  9. ミニPCに強みの「MINISFORUM」 ミニワークステーションの新モデルから「謎の拡張カード」まで多彩な製品を披露 (2026年06月10日)
  10. コンパクトボディーにスパコン並みのAI性能! 「NVIDIA RTX Spark」搭載ミニデスクトップPCを見てきた (2026年06月04日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー