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» 2010年09月07日 11時00分 公開

USB 3.0×2、BT 3.0、ギガビットLAN、指紋センサーまで:「Eee PC 1018P」徹底検証――Netbookの殻を破ったプレミアムミニノート (4/4)

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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システム性能、USB 3.0の効果を調べる

 基本システムに関してはそれほど目新しいものではないが、USB 3.0ポートの性能も含めて一通りベンチマークテストを行った。ASUS独自の電力管理機能SHEは基本的にオフにして測定しているが、SHEがパフォーマンスに与える影響を調べるため、PCMark05のCPU Test SuitesのみSHEの設定を変えながらテストしている。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは右に掲載した通りだ。Atom N475は動作クロックが1.83GHzと高いので、プロセッサのサブスコアは2.5と、シングルコアのAtomにしてはよい数値が出ている。そのほかのサブスコアに関しては、Netbookとしては標準的だ。プライマリハードディスクの値が高く、メモリはまずまず、グラフィックスが低いというスコアになっている。

 PCMark05、3DMark06、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3の結果もNetbookとしては見慣れた範囲のスコアだ。参考までに動作クロック1.66GHzのAtom N450を搭載した「Eee PC T101MT」のテスト結果もグラフに併記したが、これより少しずつよいスコアとなっている。ちなみに、T101MTのCPUを除くスペックは1018Pに近く、Intel NM10 Express、2Gバイトメモリ(DDR2-5300)、320Gバイトの2.5インチHDD(ST9320325AS)、10.1型ワイド液晶(ただし、こちらはタッチパネル対応)を搭載する。

 SHEによる効果を確認するため、各種モードで実行したPCMark05 CPU Test Suitesの結果を見ると、Power Savingでは少し落ち込みが大きく、意識して比べると体感でも違いは分かる。Super PerformanceとHigh Performanceの差はわずか30MHzでしかないが、ベースクロックが上がっているためか、若干だが反応が速くなっている気がする。High PerformanceとSHEオフ時では少しだけ前者のほうがよいスコアが出たが、誤差の範囲内といえるだろう。

PCMark05のスコア
SHE各設定でのPCMark05 CPU Testスコア

3DMark06(1024×600ドット)のスコア
FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3のスコア

 USB 3.0のテストでは、シーゲイトの3.5インチSerial ATA HDD「Barracuda LP(ST32000542AS)」とUSB 3.0変換アダプタ(Donyaダイレクト DN-SATA366)を用意した。これを1018P内蔵のUSB 3.0ポートに接続した場合とUSB 2.0ポートに接続した場合で、どれだけ性能が異なるのかをCrystalDiskMark 3.0の結果で比較した。

 結果は出力画面を見てもらえば一目瞭然(りょうぜん)だ。シーケンシャルリードでは約3.7倍、シーケンシャルライトでも約3.5倍とUSB 3.0のほうが圧倒的に速い。ランダムリード/ライトでも512Kバイトと大きなサイズでは2倍以上の差があり、細かいサイズの転送でもUSB 3.0のほうが確実に速くなっている。

USB 3.0ポート利用時のCrystalDiskMark3.0スコア
USB 2.0ポート利用時のCrystalDiskMark3.0スコア

 少し細かいことをいうと、AtomのシステムではPCI Express 2.0インタフェースを持たないため、USB 3.0コントローラはPCI Express 1.0a(片方向2.5Gbps)で接続されている。USB 3.0コントローラ自体はスーパースピードモードよる5Gbpsの転送速度をサポートしていても、そこがボトルネックとなることから、5Gbpsのフルポテンシャルは発揮できないという事情がある。

 もっとも、これが大きく影響してくるのはシーケンシャルリードで200Mバイト/秒を超えるような高速SSDを接続するような場合であり、たいした問題ではない。実際にUSB 2.0に比べてこれだけ速くなれば十分だろう。

バッテリー駆動時間、発熱、静音性はどうなっているのか?

 バッテリー駆動時間のテストは、BBench 1.01(海人氏・作)を使い、10秒ごとにキー押下、1分おきに無線LANでWebアクセスを行う設定でテストした。電源プランはWindows 7標準の「バランス(ディスプレイの輝度40%)」で、SHEはオフにして測定している。結果は5時間25分経過後、バッテリーの残りが6%で休止状態に移行した。公称値の6時間に迫る優秀な結果だ。

 発熱や動作音の処理も優秀だ。特に発熱が抑えられているのは特筆できる。ベンチマークテストを実行した後、底面はそれなりに熱を帯びるものの、ボディ表面には不快な熱がほとんど伝わってこない。室温27度の環境でPCMark05を実行した直後のパームレスト表面温度は左手側が31.5度、右手側が32.5度と、体感的に温かいとも感じないレベルにおさまっている。

 暗騒音32デシベル、室温29度の環境で、本体正面5センチの距離から測定した騒音レベルは、アイドル時で35デシベル、低負荷時で36デシベル、高負荷時で37デシベルだった。アイドル時はファンが回っているということが分かる程度の動作音で、負荷をかけても少し大きくなるくらいにとどまる。こちらも良好な結果だ。

ボディ表面温度の測定結果(PCMark05終了直後)
騒音レベルの測定結果

先進的なインタフェースとモバイルマシンとしての高い完成度が魅力

 1018Pの価格は5万9800円となっている。Netbookとしては高価な部類に入るが、OSに32ビット版Windows 7 Home Premiumを採用し、さらにUSB 3.0やBluetooth 3.0+HS、指紋センサーといった付加価値を備えていることを考えれば、納得できる価格だろう。より性能が高いCULVクラスのノートPCに手が届く価格だが、携帯性では勝っている。

 どちらかといえばブランド価値を高めるためのコンセプトモデルに近い位置づけで、メジャーを狙った製品ではないが、実用性も十分高い。液晶ディスプレイの表示解像度が1024×600ドットという点は惜しいが、洗練されたデザインの小型軽量ボディで実測5時間半近いバッテリー駆動時間を実現し、キーボードを含めた入力環境もしっかりしている。高負荷時でも熱くならず、静音性にも優れているなど、使い勝手まで含めた高い完成度は大きな魅力だ。

 手ごろなNetbookを探しているユーザーにはほかの製品をおすすめするが、USB 3.0でデータ交換ができる環境がすでにあるなら、テキスト入力やWebブラウズを中心としたサブPCとして、導入を検討してみてはどうだろうか。

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