デルの旗艦デスクトップはどこまで速いか?――「Studio XPS 9100」を試す:Core i7-980X EE/HD 5970/24Gバイトメモリ(3/3 ページ)

» 2010年09月14日 11時15分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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6コア12スレッド+デュアルGPUのパフォーマンスは?

 評価機の構成は、Core i7-980X Extreme Edition、メモリ24Gバイト(4Gバイト×6枚)、HDD 2Tバイト(1Tバイト×2台)、ATI Radeon HD 5970、BD-REドライブ、Creative PCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium、USB 3.0 PCI Expressカード、64ビット版Windows 7 Home Premiumという、ほぼフルオプションといえる豪華な内容だった。

 ただし、64ビット版Windows 7 Home Premiumの対応メモリは16Gバイトが上限なので、実際に利用できるメモリ容量は16Gバイトとなっている。BTOメニューでメモリを選択する際にはちゃんと警告が表示されるが、今回は評価機ということで、この構成のままでベンチマークテストを実行した。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 Windows 7標準の性能評価機能であるWindowsエクスペリエンスインデックスのスコアは右に掲載した画面の通り。プライマリハードディスク以外がすべて最高点の7.9に限りなく近いスコアとなっている。ストレージ以外は現行で最高速といえるパーツ構成なので当然だろう。

 PCMark05ではGraphicsが20809という突出したスコアをマークしており、フラッグシップGPUの威力の片りんが伺える。一方、CPUスコアが11512と通常のハイエンドCPU並なのは、マルチスレッド処理に最適化されていない内容がほとんどで、6コア12スレッドの性能があまり生かされないためだろう。

 PCMark05よりも新しく、負荷の高い処理を多く含むテストであるPCMark Vantageでもやはり高いスコアをマークしている。中でもマルチスレッド処理に最適化され、GPU性能も反映されるGamingや、新暗号命令のAES-NIに対応したCommunicationでは特に高いスコアをマークしている。

 16Wayまでのマルチスレッドに最適化されているCINEBENCH R11.5のレンダリングテストでは8.83ptという高スコア。Core i7-980X Extreme Editionによる6コア12スレッド同時実行の性能が最も生かせるタイプの処理内容で、こういった処理ではPhenom II X6 1090TやCore i7-860など(どちらもスコアでは5.0pt程度)、一般のハイエンドCPUと比べてもはるかに高速だ。

PCMark05のスコア。64ビット版Windows 7なので、総合スコアは算出されない
PCMark Vantageのスコア

 3D描画性能を見るベンチマークテストに関しては、DirectX 9世代の3DMark06、DirectX 10世代の3DMark Vantage、どちらも20000を大きく超え、圧巻といえるスコアをマークしている。現行のどんなゲームでも快適にプレイできるのは間違いないところだ。

 FINAL FANTASY XIV Official BenchmarkのスコアはLow設定で5868だった。公式Webサイトの目安では「とても快適」に相当し、描画クオリティを高めに設定してもとても快適に動作するレベルとされている。一方、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3のスコアは驚くほどは高くない。DirectX 8.1以前の技術で制作されているため、マルチコアCPUやデュアルGPUの性能が生きないのだろう。

3DMark06(1280×1024ドット)のスコア
3DMark Vantageのスコア

FINAL FANTASY XIV Official Benchmarkのスコア。ロードタイムは1回目が18351ms、2回目以降が16698ms
FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3のスコア

 DirectX 11世代のゲームタイトルであるColin McRae:DiRT 2のベンチマークテストも実行してみた。1920×1080ドット/4xMSAA、プリセットに「ULTRA」(すべてのオプションを最高)を選択した状態でアベレージのFPSが90.2と、最新タイトルもフルオプションで快適に楽しめることが分かる。

 評価機ではUSB 3.0 PCI Expressカードを搭載していたので、USB 3.0のテストも行った。シーゲイトの3.5インチSerial ATA HDD「Barracuda LP(ST32000542AS)」とUSB 3.0変換アダプタ(Donyaダイレクト DN-SATA366)を用意し、これを本製品のUSB 3.0ポートに接続した場合とUSB 2.0ポート(いずれもフロントポートを利用)に接続した場合で、どれだけ性能が異なるのかをCrystalDiskMark3.0の結果で比較した。結果はそれぞれ以下で掲載した通りで、シーケンシャルリードで約3.5倍、シーケンシャルライトでは約3.8倍もUSB 3.0のほうが高速だった。

USB 3.0接続でのCrystalDiskMark3.0スコア
USB 2.0接続でのCrystalDiskMark3.0スコア

静音性はどうなっているのか?

騒音テストの結果

 ウルトラハイエンドの構成だけに動作音も気になるところだが、アイドル時や低負荷時の静音性はまずまず優秀だ。

 暗騒音32デシベル、室温28度の環境で本体正面から20センチの距離に騒音計を置いて測定したところ、アイドル時の騒音レベルは35デシベルだった。たまに発生するHDDのアクセス音が少し気になる(数値上は1〜2デシベル上がる程度)が、20センチくらい離れたところでは、動作しているのが分かるという程度でしかない。少し負荷をかけた程度ではほとんど変わらなかった。負荷に応じて動作音は大きくなるが、通常の3Dゲーム程度では特にうるさいと感じないレベルにある。

 ただし、6コアが全開で動作するCINEBENCH R11.5を実行すると、一気にファンの回転が高速になるのが分かった。最初は44デシベル程度だが、テストの後半になるほど動作音が大きくなり、ピーク時には52デシベルにまで達した。負荷への反応は比較的敏感で、処理が終わるとスッと静かになる。全体に高負荷で負荷が頻繁に変動するような処理内容だと、少し煩わしい場面があるかもしれない。

普通のPCでは満足できないユーザーへ

 プレミアムパッケージの標準構成は、Core i7-960、メモリ6Gバイト、1TバイトHDD、ATI Radeon HD 5870、BD-REドライブ、64ビット版Windows 7 Home Premiumという構成で18万9980円から用意されている。ベンチマークテストを行なった評価機とまったく同じ構成で見積もると38万555円となる(実際にはメモリ容量で24Gバイトを選ぶと、Windows 7のエディションをProfessionalまたはUltimate変更しないとオーダーできない)。

 標準構成のままでも十分高性能だろうが、せっかくLGA1366プラットフォームを採用しているStudio XPS 9100を選ぶのであれば、パフォーマンス面ではどん欲にこだわりたい。CPUは4コアよりも6コア、メモリも8Gバイトよりは大きな容量を搭載したいし、やはりUSB 3.0にも対応させたいところだ。

 というわけで、標準構成と評価機のスペックの間を取り、プレミアムパッケージをベースとして、CPUをCore i7-970に、メモリを12Gバイトに変更し、USB 3.0 PCI Expressカードを加えた場合はどうだろうか。この構成では見積もり価格が24万9305円におさまり、性能面を考えるとかなりリーズナブルだろう。

 冒頭にも述べたが、このStudio XPS 9100はCPUだけでなく、メモリ、グラフィックス、ネットワークなどにもハイレベルなパフォーマンスを要求するユーザー向きのシステムで、現行最速レベルまで到達できる柔軟なカスタマイズが可能だ。ノートPCや一般的なデスクトップPCのパフォーマンスでは満足できないというユーザーは検討してみてはいかがだろうか。

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