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» 2010年11月10日 10時01分 公開

ソニー、PC秋冬モデルの隠し球:「VAIO Y(YA)」徹底検証――“11.6型”追加モデルの実力は? (3/4)

[前橋豪, 撮影:矢野渉,ITmedia]

Office Home and Business 2010、VAIO独自アプリ群を搭載

 前述の通り、OSは64ビット版のWindows 7 Home Premiumをプリインストールする。付属ソフトは、PowerPointとOneNoteが含まれるオフィススイートのOffice Home and Business 2010を備えるほかはVAIO独自のアプリケーションが中心だ。

 写真・動画管理ソフト「PMB VAIO Edition」やメディアプレーヤーソフト「Media Gallery」、サポートソフト「VAIO Care」、プレイステーション 3をリモートで操作できるソフト「リモートプレイ/キーボード with PlayStation 3」、内蔵のWebカメラで直接画像ノートを撮影できる機能などが使える「Evernote for VAIO」など、従来機種でもおなじみのタイトルをそろえている。

 キーボードの上にはVAIO Careを起動する「ASSIST」ボタンも設けている。Windowsが起動しないなどのトラブルが発生した場合、電源オフの状態でASSISTボタンを押すと、「VAIO Careレスキュー」が立ち上がり、必要なファイルのバックアップや出荷状態への復元などが可能だ。これにより、初心者でも重大なトラブルの対処がしやすくなっているのはありがたい。

 なお、コストダウンのためか、各種設定を行う「VAIOの設定」は13.3型ワイドモデルに比べて簡略化されており、「バッテリーいたわり充電モード」や「色モード設定」などの機能は省かれている。

独自のサポートソフト「VAIO Care」は、1クリックでパフォーマンスやセキュリティのリポートを作成する機能も持つ
キーボードの右上にはVAIO Careを起動するための「ASSIST」ボタンを設けている
各種設定を行う「VAIOの設定」は、上位機種に比べて内容が簡略化されている

VPCYA19FJ/Bのデバイスマネージャ画面。HDDはSamsungのHM321HI、無線LANモジュールはAtheros AR9285とある

11.6型ワイド液晶は1366×768ドット表示で光沢仕様

 液晶ディスプレイは、画面サイズが11.6型ワイド(アスペクト比16:9)、解像度が1366×768ドットだ。画面サイズは13.3型ワイドモデルより一回り小さいが、解像度は同じなので、表示の細かさを許容できれば、ディスプレイの差で13型ワイドモデルを選ぶ意味はほとんどない。実際、ドットピッチは少し狭い(表示が少し細かい)ものの、昨今は10型クラスの液晶ディスプレイを備えたNetbookでも1366×768ドット表示の製品が少なくないこともあり、個人的には問題なく見られる精細さだ。

 バックライトは白色タイプのLEDを採用し、液晶ディスプレイ部を薄く仕上げているが、ディスプレイの開閉時にゆがんだり、強度に不安を感じることはない。ソニーはVAIOが搭載する液晶ディスプレイのグレードを独自に定められており、VPCYA19FJ/Bが採用するのはベーシックな光沢パネルの「VAIOディスプレイ」だ。表面には低反射コートが施されているようだが、黒っぽい画面表示では照明や自分の姿が割とはっきり映り込む。

 視認性については十分な輝度があり、9段階に調整できる。コントラストは黒の締まりが少し足らず、発色も少しあっさりしているが、カラーバランスは問題なく、このクラスのモバイルノートとしては不満がない。標準的なノートPC向けTNパネルなので、画面を見る角度が上下にずれると、コントラストや色再現性が大きく低下するが、液晶ディスプレイのチルト角度調整で十分カバーできるレベルだ。液晶ディスプレイは135度程度まで開く。

1366×768ドット表示の11.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載
薄く仕上がった液晶ディスプレイ部の角度は、135度程度まで開く

デスクトップの上部には独自のランチャー機能「VAIO Gate」を用意している。ポインターを上のほうに移動させると、アイコンが上から現れる仕組みだ。1366×768ドットの解像度があるため、VAIO Gateを表示させても特に狭い印象はないが、利用頻度が低ければ非表示に設定してもいいだろう

アイソレーションキーボードの使い勝手は良好

アイソレーションキーボードも黒で統一されている

 キーボードは、キートップの間隔を十分に空けて格子状パネルにはめ込んだ、VAIO定番のアイソレーションタイプを採用。画面サイズの関係もあってフルサイズキーボードではないが、キーピッチは主要キーで約18(横)×16.5(縦)ミリ、最上段のキーで約16(横)×15(縦)ミリ、キーストロークは約2ミリを確保している(いずれも実測値)。

 キートップのサイズも一通り計ってみたが、主要キーが約14(横)×12.5(縦)ミリ、最上段のキーが約12(横)×10(縦)ミリ、スペースバーが約51.5(横)×12.5(縦)ミリ、Enterキーが約14〜18.5(横)×29(縦)ミリ、半角/全角キーが約10(横)×12.5(縦)ミリ、カーソル/PgUp/PgDnキーが約11(横)×12.5(縦)ミリとなっており、小さすぎて打ちにくいようなキーはない。

 カーソルキーが独立していない6段配列の日本語キーボードは、右端に一部キーピッチが狭いキーも見られるが、キーのレイアウトに無理な詰め込みはなく、主要キーが均等なピッチで並んでいるため、タイプミスはしにくいだろう。

 キーストロークは浅いが、少し強めにキーをたたいても、キーボードユニットがたわむことはなく、キートップもふらつかないので、安定した入力が可能だ。キーの反発は適度にあり、ストロークが浅い割にちゃんと入力している感触が得られる。

 細かな凹凸のあるパームレストは57ミリ(盛り上がっている部分)の長さがあり、長時間手のひらを置いていてもべとつかず、キーの入力音が小さいことも相まって、長文の入力も問題なくこなせた。親指でスペースバーなど再下段のキーを押すと、指の側面がパームレストに軽く当たるが、パームレストの隆起が曲線的なのでさほど気にならない。

マルチタッチ操作が可能な2ボタン式タッチパッドを搭載

タッチパッドはホームポジション直下、本体の少し左寄りに位置する

 タッチパッドはシンプルな2ボタンタイプだ。パッド面には細かいパターンが施されているが、指の滑りはスムーズで使いやすい。パッド面のサイズは実測で66(横)×35(縦)ミリと十分な広さがあるが、2本指を使ったマルチタッチ操作では少々狭く感じる。

 タッチパッドにはシナプティクス製のドライバ(V7.4)が導入されており、1本指でパッドの右辺や下辺をなぞることによる上下/左右のスクロールに加えて、2本指の開閉で拡大/縮小を行う「つまみズーム」、2本指ではじく動作による進む/戻るといったマルチタッチジェスチャーもサポートする。

 左右のクリックボタンは前面の傾斜に沿うように配置されており、親指で押しやすい。ボタンはストロークが浅く、しっかりしたクリック感がある。こちらはコツコツとキーボードの入力音よりだいぶ大きめの音が鳴るのが少し気になった。

タッチパッドはシナプティクス製のドライバ(V7.4)を搭載。2本指での拡大/縮小や進む/戻る、回転などのマルチタッチ操作が行える

関連キーワード

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11.6型ワイド液晶ディスプレイ採用の一回り小さいモデルが新たに登場。11月27日に発売予定で、予想実売価格は11万円前後。


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