すでに紹介しているように、Sandy Bridge世代のCPUでは、CPUそのものの性能向上に加えて、内蔵するグラフィックスコアの性能と機能も大幅に上がっている。そこで、まずはCPUの性能を検証するため、Core i7-2600KとIntel P67 Express、Core i7-875KとIntel P55 Express、Phenom II X6 1100TとAMD 890GXというそれぞれの組み合わせでベンチマークテストを走らせた。なお、グラフィックスカードはRadeon HD 6970で統一している。
検証用システム構成 | |||
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CPU | Core i7-2600K | Core i7-875K | Phenom II X6 1100T |
マザーボード | DP67BG | GA-H55N-USB3 | M4A89GTD PRO |
チップセット | Intel X58 Express | Intel P55 Express | AMD 890GX |
メモリ | DDR3-1333 2Gバイト×2 | ||
GPU | Radeon HD 6970 | ||
HDD | WD5000AAKS(500Gバイト/7200rpm/16Mバイト) | ||
OS | 64ビット版 Windows 7 Ultimate | ||
Core i7-2600Kは、PCMark VantageとPCMark05のPCMarks、PCMark05のCPU Score、3DMark VantageのCPU Score、CINEBENCH R11.5のMulti CoreテストとSingle Coreテストで最も高いスコアを記録した。PCMark05のCPU関連テストでは、Core i7-875Kを上回った6コアのPhenom II X6 1100TがクアッドコアのCore i7-2600Kに負けている。また、CINEBENCH R11.5のSingle Coreテストの結果で、Core i7-2600KはCore i7-875Kの1.5倍というスコアをマークしている。
Sandra 2011の測定結果でも、CPU関連のスコアでCore i7-2600Kは常にトップだが、暗号処理の性能を測定するAES256 CPU Encryptionテストで、Core i7-2600Kは特に高いスコアを出している。また、Cache and Memoryテストに関しても、256Kバイトから4MバイトのブロックでCore i7-2600KのスコアはCore i7-875Kを大きく上回る。この容量は3次キャッシュメモリに入るサイズで、Sandy Bridgeで採用したリングバスで接続されたLLC構造が影響しているものと考えられる。
消費電力に関しても、Core i7-2600Kはアイドル時、高負荷時ともに最小となった。アイドル時ではCore i7-875Kに対して10ワット少なく、SandraのCPU Arithmeticを走らせているピーク消費時でも15ワット少ない。
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