IE10 PP1でサポートされるHTML5とCSS3の新機能は次の通りになる。
主にCSS3のスタイルシート記述に関するものだが、これまでWebで実装が難しかった複数カラム表示や背景グラデーションなどが自在に行えるようになる。CSS3 Transitions / CSS3 3D Transformsはアニメーション記述に関するもので、IE9で搭載された2D Transformsと並び、短いコード記述でオブジェクトの色変更や変形などができるほか、疑似3Dに画像を配置して動かせるようになる。Strict Modeは、JavaScript記述における文法を厳密に定義するモードで、デバッグ効果を高める狙いがあるという。これらは標準準拠をうたったIE9でも実装されていなかった機能で、競合のWebブラウズとの差を縮めるために導入される。

米MicrosoftプレジデントでWindows OSならびにWindows Liveの開発を統括するスティーブン・シノフスキー氏がIE10 PP1を紹介した(写真=左)。IE10 PP1におけるIE9からの改良点。パフォーマンス向上のほか、HTML5+CSS3標準対応が進んでいる(写真=右)なお、MIX11で紹介されたデモでは、動作システムのの1つが1GHz駆動のARMベースであることを、シノフスキー氏がシステムプロパティを表示して明らかにした。そのパフォーマンスもさることながら、汎用的なARM採用マシンでも実用的な速度でWebサービスを利用できることを証明したともいえる。さらに、シノフスキー氏は「2011年9月13日から16日にかけて米国のアナハイムで開発者会議を実施するので、ぜひ参加してほしい」と訴えかけている。このタイミングで「Windows 8」がその姿を見せるだろうことは、想像に難くない。
シノフスキー氏は、IE10 PP1のデモ機がARMベースであることを明かした。9月に米国で開発者カンファレンスを実施することを予告しており、ここでWindows 8の姿が初めて紹介されるのかもしれない
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