時代は「省電力」と「管理機能」へ――日本HPがビジネスPCを一新：ワークステーションとエントリーサーバも投入（3/3 ページ）

[前橋豪，ITmedia]

「HP Compaq 8200 Elite／6200 Pro」シリーズ

「HP Compaq 8200 Elite MT Desktop PC」

　デスクトップPCは、従来製品のコンセプトを継承した2機種4モデルをラインアップ。いずれも第2世代Core iを採用したほか、電源効率90％以上の「80PLUS GOLD」電源を搭載することで、買い替えサイクルを迎える4年前モデルに比べて、最大80％の省電力化（17ワット）を実現した。

　上位の「HP Compaq 8200 Elite Desktop PC」シリーズは、ミニタワー型（MT）、省スペース型（SF）、ウルトラスリム型（US）の3種類のボディサイズから選べる。いずれも4月21日に販売を開始する予定。価格はMTが8万9250円から、SFが8万8200円から、USが8万8200円からだ。USモデルと同社の液晶ディスプレイをマウントして、液晶一体型PCのように使えるモニターマウントキットも用意する。

　Intel Q67 Expressチップセットを搭載し、Core i3-2100（3.1GHz）やCore i7-2600 vPro（3.4GHz／最大3.8GHz）のCPU、250GバイトHDDや80GバイトSSD、CPU内蔵グラフィックスやAMD Radeon HD 6350（グラフィックスメモリ512Mバイト）などが選択可能だ。

　下位の「HP Compaq 6200 Pro SF Desktop PC」は、省スペース型ボディを採用し、Intel Q65 Expressチップセットを搭載。CPUはCore i3-2100（3.1GHz）やCore i5-2500（3.3GHz／最大3.7GHz）が選べるが、Core i7は用意されていない。価格は6万9300円、販売開始は4月21日の予定だ。

「HP Compaq 8200 Elite SF Desktop PC」（写真＝左）、「HP Compaq 8200 Elite US Desktop PC」（写真＝中央）、「HP Compaq 6200 Pro SF Desktop PC」（写真＝右）

HP Compaq 8200 Elite US Desktop PCと旧機種（HP Compaq Business Desktop dc7700 SF）の消費電力比較では、アイドル時で8200が16ワット程度と大幅に低い（写真＝左／中央）。オプションで用意されるHP Compaq 8200 Elite US Desktop PC用のモニターマウントキット装着例（写真＝右）

「HP Z210」シリーズ

　エントリーワークステーションの「HP Z210 Workstation」は、ミニタワー型の「HP Z210」と、ミニタワー型に比べて体積を約1／3に抑えた省スペース型の「HP Z210 SFF」を用意した。販売時期は5月中旬を予定、価格はZ210が11万9700円から、Z210 SFFが10万5000円からだ。

　いずれも選択可能なCPUとして、32ナノメートルプロセスルールによるXeon E3シリーズを追加。同CPU搭載モデルは、同社のワークステーションでは初めてvProに対応した。サポート面では土日、祝日修理に対応した3年間保証が標準で受けられる。

「HP Z210 Workstation」（写真＝左）、「HP Z210 SFF Workstation」（写真＝右）

「HP ProLiant ML110／ML120 G7」

　エントリーサーバは、ボディの異なるx86サーバの2機種を4月21日に発売する。タワー型の「HP ProLiant ML110 G7」は8万7150円から、1Uラックマウント型の「HP ProLiant DL120 G7」は9万9750円からだ。

　CPUにはTDP（熱設計電力）が20ワットと低いXeon E3シリーズを採用したほか、内蔵センサーがボディ内部の温度を細かく検知し、効率的に特定部分を冷却する「ゾーンクーリング」機能を備える。80 PLUS GOLD認証電源やホットプラグHDD、電源の冗長化にも対応した。

　リモート管理ツールの最新版「iLO 3」によって、遠隔地からのサーバ電源管理、OSに依存しないコンソール／BIOS操作、ローカルの光学ドライブをサーバにマウントさせる遠隔マウント機能などが利用できる。

「HP ProLiant ML110 G7」（写真＝左）、「HP ProLiant DL120 G7」（写真＝右）