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» 2011年04月25日 21時00分 公開

IE史上最速で普及中:一言でいうと「一番速い」──Internet Explorer 9日本語版を公開 (2/2)

[岩城俊介,ITmedia]
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先進層以外=一般層・企業層に訴求できるのがメリット 「相互運用性」も今後を見据えた施策

 最後に、ユーザーには直接見えにくいが「相互運用性」を実現する点も大きなメリットという。W3CのWeb標準に準拠し、HTML5/CSS3、DOM Level2/Level3、SVG 1.1、ECMAScript(5th Edition)のほか、WebM/H.264のHTML5 Video、AAC/MP3のHTML5 Audioといった標準化が進む映像・音声コーデック、カラープロファイル ICC V4/ICC V2、新たな標準画像フォーマットJPEG XRなどをサポートする。

 日本マイクロソフトは昨今、クラウドとマルチスクリーン/マルチデバイスへの対応をとくに推進しているが、PC、スマートフォン、タブレットなど、異なるプラットフォームでも同じ開発環境・ソースで運用できる点は、一般ユーザーはもちろん、サービス提供側となるコンテンツプロバイダーにも開発時間や手間の短縮、コスト削減など多大なメリットをもたらす。その分「さらに便利で先進的なサービスを開発するための余裕が生まれる」(ヤフー R&D統括本部の是井真制作部長)可能性が高まるとコンテンツプロバイダ側も述べる。

 また、比較的PCリテラシーの高いユーザーが多いFirefoxやSafari、Chromeなどの他社ブラウザと異なり、初心者を含めて一般ユーザーの多くが利用するInternet Explorerが率先して先進技術を採用する点も重要だ。一例として、国内で最もPV数の多いサイトの1つであるYahoo!Japan利用者のうち、実に8割がIEファミリー(IE6、7、8、9beta)のユーザーである。

 これまで、ブラウザは単に“ホームページ/Webサイト”を表示するためのソフトウェアだったが、2011年以降「ブラウザそのものがプラットフォームになり、Webサービスがアプリケーションとなる」流れがよりいっそう進むと考えられる。「HTML5は、単にページを表示するためのものではない、次世代のアプリケーションプラットフォームと考える。ホームページやWebサイトといった言葉は、今後なくなっていくと思う」とMicrosoft Valuable Professional(MVP)の羽田野太巳氏は述べ、先進的な個人ユーザーはもちろんだが、圧倒的に母数の多い一般ユーザーや企業ユーザーに対しても特殊作業や知識の必要なくWebサービスを質や価値を革新させられるプラットフォームとして、IE9の期待される役割は大変重要とコンテンツプロバイダと考えている。

photophotophoto 飲食店情報サイト「ぐるなび」の店舗顧客向けジャンプリストの例など、コンテンツプロバイダはIE9の新機能により個人利用者向けの機能訴求はもちろん、顧客に対してもよりよいサービスを提供できるとする。各サービスを便利にするカスタマイズ版IE9を提供するコンテンツプロバイダも多い。アニメーションをXML記述によるベクター形式の画像記述言語/フォーマットで“SVG”で実現した「SVG女子」。MIX11で公開し話題となったが、もちろんIE9でもSVGをサポートする。ベクター形式を用いるので、アニメーション以外に地図サービスなどの高速化なども期待できる

 また、マイクロソフトはWindows Phone 7搭載スマートフォンにも2011年内にIE9を提供する予定とし、PC・スマートフォン・タブレット機器など、利用機器の違いを意識させずシームレスに同じサービスを利用できるようにするWindows Live+Windows 7+IE9の連携体制を徹底強化する考えだ。

photophoto Windows Phone向けのIE9もリリース予定。Windows Live、Windows 7、Internet Explorer 9をクラウドとマルチスクリーン戦略のコアに据える

 IE9日本語版の提供は4月26日0時より、「IE9製品サイト」で行われる。対応OSは32ビット版/64ビット版のWindows 7/Vista(SP2以降)、32ビット/64ビット版Windows Server 2008(SP2)、Windows Server 2008 R2で、Windows Vista/Server 2008 SP2は、プラットフォーム更新プログラム「KB971644」の適用を要する(Windows XPは非対応となるので注意したい)。

 インストールには、64ビット版7/Vistaが約120Mバイト、32ビット版7/Vistaが約70Mバイト、Windows Server 2008 R2/SP2 64-bit Editionが約200Mバイト、Windows Server 2008 SP2が約150Mバイトを要する。当初は上記サイトからの手動アップグレードのみの提供。Windows Updateによる自動アップデートは企業などの動作検証なども鑑み、追って開始する予定とする。


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