日本AMDは、6月22日に、BAPCo(Business Applications Performance Corporation)が開発を進めているベンチマークテスト「SYSmark 2012」を支持しないことを表明し、BAPCoからの脱退を表明した。
BAPCoのSYSmarkシリーズは、市販されているアプリケーションを組み込んで実行するベンチマークテストで、ユーザーの利用環境を想定した性能評価ができる指標としてレビュー記事などで利用されてきた。その最新版となるSYSmark 2012について、BAPCoは、6月7日付けでリリースしている。
米AMD上級副社長兼最高マーケティング責任者のナイジェル・デッソー氏は、SYSmark 2012について、システムの性能と価値を知るための明確で信頼できる測定手段としてSYSmark 2012は利用できないと評価し、AMDとしてSYSmark 2012で測定されたベンチマークテストの結果は支持しないとともに、開発と利用普及に協力するBAPCoコンソーシアムにとどまることもできなくなったと、今回の決断にいたった経緯を説明している。
AMDは、バイアスのかからない測定結果が提供でき、かつ、ユーザーが測定結果の判断ができるように「透明なもの」である、総合的で実用的なコンピューティングモデルとアプリケーションに基づいたベンチマークテストの確立を目指して、新しいベンチマークテストのコンソーシアムの設立を後押しすることを検討している。
なお、BAPCoコンソーシアムからNVIDAとVIAも脱退したという情報があるが、両社は現時点で公式なコメントを出ていない。
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