レノボは、2011年の夏にタブレットデバイスを全世界に向けて投入した。これまでも、「LePad」といわれる製品を中国市場に限って投入してきたが、ThinkPad TabletとIdeaPad Tablet K1の登場で、レノボのタブレットデバイス事業は本格的に始動したことになる。
レノボは、タブレットデバイスをはじめとするモバイルインターネットデバイスなどを管轄する部署として、2011年4月にMIDH事業部を設立した。この事業部では、タブレットデバイスを含めたモバイル製品や、スマートテレビなどの家庭で使うエンターテイメントデバイス、そして、これらのデバイスで利用できる家庭向けのサービス提供にいたる広い分野をカバーする。
MIDH事業部でタブレットデバイスを担当するジェネラルマネージャーが、シャオ・タオ氏だ。そのタオ氏に、MIDH事業部の役割と組織、そして、レノボが考えているこれからのタブレットデバイスについて聞いた。
──2011年春のタイミングでMIDH事業部を新規に立ち上げた理由は。
タオ氏 MIDH事業部の設立は2011年の春だが、それに向けた動きは2009年にレノボが売却していたモバイル事業部を買い戻すところから始まっている。このときから、PC事業グループと並行して、パーソナルモバイルインターネットに力を入れている。その後、2010年に中国でLePhone(スマートフォン)、LePad(タブレットデバイス)を出荷した。
今回、MIDH事業部としてコンシューマー向けのタブレットデバイス「IdeaPad Tablet」シリーズを全世界で出荷することになった。しかし、モバイルインターネット事業としての活動は、その前から進めていたのだ。
──MIDH事業部に所属する部隊と規模、そして、本部拠点は。
タオ氏 MIDH事業部の本部は北京にある。所属するビジネスユニットには、モバイルフォン(従来タイプの携帯電話)、スマートフォン、(タオ氏が管轄する)タブレットデバイス、そして、スマートテレビがある。人員は、現在も増員中であるため、具体的な数を上げることはできない。
従来タイプの携帯電話を扱うモバイルフォンと、スマートフォンのグループは別にしている。スマートフォンは急激な成長を示しているが、絶対数という市場規模でいうと、モバイルフォンがはるかに大きい。スマートフォンの市場に対しては攻めの姿勢で、モバイルフォンの市場に対しては守りの姿勢でいく。
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