「昔ながらの小型好きなら、迷わずnano-ITXっす」――nano-ITXサイズのFusionマザーが登場!古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2011年09月26日 11時00分 公開
[古田雄介(ぜせ)&ITmediaアキバ取材班,ITmedia]

「mini-ITXはH61とA75がヒット候補。CPUオンボードタイプはやや枯れて定番化しています」

ZOTAC「A75ITX-A-E」

 先週、ZOTACからAMD A75搭載のmini-ITXマザー「A75ITX-A-E」が登場した。映像出力はDVIとHDMIで、1基のPCI Express x16スロットと2基のDDR3 DIMMスロットを備える。価格は1万4000円前後。mini-ITXサイズのA75マザーは、8月中旬にASRockから「A75M-ITX」が9000円弱で登場しているが、こちらはIEEE802.11n対応の無線LANアダプタを付属し、電源安定化回路「Dr.MOS」を搭載するといった機能面のプラスアルファが多い。

 入荷したTSUKUMO eX.は「最近のmini-ITXマザーはFusion人気が落ち着いてしまったので、個人的にはA75の盛り上がりに期待しています。TDP 65ワットのAPUも出回っていますし、3Dゲームも視野に入れた小型マシンを組むなら、A75ITX-A-Eはかなりいい選択肢になると思いますよ」と高く評価していた。

 2008年にAtomが登場するまでのmini-ITXマザーは、低スペックながら、静音性や省エネ性が確保できるほか、自作のケースに組み込むといった高度な自作が楽しめるという、コアなユーザーに支持されるニッチな存在だった。そこにコストパフォーマンスが高いAtomマザーが投入されて、急速にメジャー化。続く「ION」で総合的にパフォーマンスが底上げされ、最近はグラフィックス性能の高さに定評があるAPU「Fusion」をオンボードしたマザーが人気を集めていた。

 これらに対して、A75やH61などのmini-ITXマザーは、CPU(APU)を別途組み合わせる必要がある。パフォーマンスが数段上がるものの、トータルコストがかかるうえ、消費電力も高くなるといった側面もあるが、それでも売れ行きは好調という。

 クレバリー1号店は「mini-ITXはメジャー化しましたが、従来どおり省エネ志向で自作したいという人の絶対数はそんなに変わっていないと思います。増えたのは、昔ならmicro-ATXマザーなどで自作していた方でしょう。そこまで専門性の高いマシンではなく、そこそこリーズナブルで、そこそこ高性能で、そこそこ省スペースなマシンがほしいという人には、CPU載せ替えタイプの小型マザーが現行のベストといえますし」と話していた。

 そうした中、PC DIY SHOP FreeTには、mini-ITXよりもさらに小さいnano-ITXサイズのFusionマザーが入荷していた。中国メーカー製の「NANO-AF2S1A」で、価格は3万2800円。ACアダプタセットモデルは3万4800円となる。NANO-AF2S1Aは、TDP 18ワットの低消費電力版Fusion「AMD G-T56N」(デュアルコア/1.6GHz)をオンボードしたマザーで、mini PCI ExpressやSATA 3.0を備える。メモリスロットはDDR3 SO-DIMM 1基で、オンボードグラフィックスはRadeon HD 6310だ。

 同店は「12センチ角の非常に小さなマザーです。ねじ穴さえ調整すれば、液晶ディスプレイの裏側でも、引き出しの中でも自由に組み込めますよ。これだけ小型でもSATA 3.0 SSDをつなげて快適なマシンも作れますから、ニッチな方向に夢を広げてくれます。価格的にも、昔ながらの小型好きという方に是非チェックしてもらいたいです」と語っていた。

AMD G-T56Nをオンボードした「NANO-AF2S1A」

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