Core i3級CPU搭載ノートPCは“フォー”何杯分?:山谷剛史の「アジアン・アイティー」(1/2 ページ)

» 2011年10月04日 16時00分 公開
[山谷剛史,ITmedia]

ベトナムで知る「PCと携帯電話とバイクの関係」

 ベトナム南部の中心都市「ホーチミンシティ」の交通要衝「ベンタイン市場」で見回せば、典型的な“賑やかなアジア”を想起させるバイクとバスの洪水に圧倒される。そのベンタイン市場に立って、道路からちょっと視線を上げると、「CASIO」「SANYO」「HITACHI」「SHARP」「CANON」「FUJIFILM」「MITUBISHI ELECTRIC」「TOSHIBA」の巨大看板に囲まれて、日本人としてはちょっと誇らしい気持ちになる。日本企業が隅に追いやられ、中国本土企業の看板ばかりが輝くようになった香港の夜景とは随分と異なる。

 実際、ホーチミンシティにおける“日本ブランド信仰”は健在だ。カフェで冷たく、かつ、濃厚なベトナムコーヒーを飲みつつ、カフェが設置した公衆無線LANスポットを利用して、“自分の”ノートPCでインターネットにアクセスするのは、ベトナムの都市部でよくある光景だが、特にホーチミンシテイ中心部では、台湾、韓国企業のブランドよりVAIOやdynabook……、じゃなかった、TOSHIBAのロゴを載せたノートPCが圧倒的に多い。

 ベンタイン市場から少し歩くと、家電量販店の「Nguyen Kim」に着く。道歩くほとんどの人々が店内に引き寄せられ、店内は平日の昼間でも客でごった返し、土日や平日の夜になれば、その混雑に拍車がかかる。デジタル家電の主な購買層である若い世代がインターネット通販に移行し、ラオックスを買収した蘇寧電器をはじめとした中国企業の大型量販店が閑散としているのとは対照的だ。

 しかも、だ。店内を冷静に観察すると、最もにぎわっているのが、携帯電話でもAV家電でも白物家電でもなく、なんと、PC販売コーナーであったりする! ベンタイン市場はホーチミンシティの中心部で、周辺にはファッションビルや高級デパート、大型書店もある。しかし、それらのショップは客が少なく、“ハイソな高級ショッピングエリア”で家電量販店のPCコーナーが最もにぎわっているというのは、PC USERとしては興奮せざるを得ない。

家電量販店「Nguyen Kim」では、数日間連続で東芝のキャンペーンを行っていた(写真=左)。いま、ホーチミンシティのショッピングエリアで最も盛り上がるのがPCショップだ。日本ブランド信仰はノートPCでも健在だ(写真=右)

 ベンタイン市場からホーチミン駅方向に15分ほど歩くと、ここにも大型PCショップの2店舗が、大きな十字路で向かい合うように建っている。この大型PCショップを中心として、小さなPCショップが多数立ち並ぶ電脳街を形成している。ホーチミンシティの電脳街は、首都ハノイのそれに比べて広くて活気がある。

 ランドマークとなる2軒の大型PCショップはものすごい人気で、先ほどの家電量販店「Nguyen Kim」以上に混雑しているが、家電量販店が家族連れや中高年中心なのに対し、PCショップにいるのはほとんどが若者だ。PCショップ内は、携帯電話やスマートフォンの販売コーナーに自作PCコーナー、デスクトップPC(タワー型)コーナー、ノートPCコーナーと分かれているが、ホーチミンシティでもノートPCに購入希望者が集中している。

 逆に携帯電話とスマートフォンの販売コーナーには、意外なほど人がいない。ベトナムで携帯電話やスマートフォンの人気がないのは、移動中に携帯電話を操作できない“バイク文化”が主流だからというところが大きい。携帯電話の人気がさほど上がらない一方で、腕時計の人気はいまでも根強いというあたりが面白い。

ホーチミンシティの電脳街(写真=左)。経済成長とともに車が増えてきたとはいえ、依然として交通手段の主役はバイクだ。このことが、携帯電話の普及に意外な影響を与えていた(写真=右)

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