Windows 7のエクスペリエンスインデックス。CPUのスコアが7.1、グラフィックススコアはデスクトップが4.7、3Dゲームが5.8、シングルチャネルのメモリが5.9で、HDDの数値も5.9。CPU性能が高い割りにグラフィックスがやや低く、アンバランスな構成かLm-iS610Eは、標準ではCPU内蔵のグラフィックス、いわゆるIntel HD Graphics 2000を利用する仕様だ(前述したように、マザーボード上にDVI-DとアナログRGBのポートが設けられている)。Intel HD Graphics 2000は、DirectX 10までのサポートになるので、別途外部グラフィックスが必要な場合は、BTOメニューからより高性能なGeForce GT 520やQuadro 600を選択しよう。
27型ワイド液晶を付属して6万円を切るという、コストパフォーマンスを重視したエントリー向けマシンのため、性能面で過度に期待はできないものの、恒例のベンチマークソフトでパフォーマンスをチェックしてみた。
計測したベンチマークは、PCMark05、PCMark Vantage、3DMark 06、3DMark Vantage、ゲーム系ではFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3、FINAL FANTASY XIV Official Benchmarkといったおなじみのソフトだ。
まずはWindows 7のエクスペリエンスインデックスから見ていこう。個別のスコアは、CPUが7.1、グラフィックススコアはデスクトップが4.7、3Dゲームが5.8、メモリは5.9でHDDの数値が5.9となっている。メモリはシングルチャネル動作のためかパフォーマンスが若干低い。また、Windows Aeroのデスクトップパフォーマンスは、通常時の操作に関わってくる部分でもある。さすがにハイエンドPCと比べると、デスクトップの描画がやや遅い印象はあるので、この辺りが気になる人はBTOメニューに用意されている外部グラフィックスを選択するといいだろう。
次に各種ベンチマークテストの結果を見てみよう。結論からいうと、パフォーマンス的にはミドルレンジよりやや下といったところだ。特に3Dゲーム系は、DirectX 9ベースのFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3が何とか動作できる範囲で、FINAL FANTASY XIV Official Benchmarkに至っては“紙芝居”状態だった。もともと、ゲーム用途のマシンではないが、最新の3Dゲームをプレイするのはあきらめたほうがいいだろう。


3DMarkVantage(画面=左)、FINAL FANTASY XIV Official Benchmark(画面=中央)、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3(画面=右)以上、Lm-iS610Eを見てきた。搭載しているCPUの素性がよいので、当然ベンチマークでもCPU回りのパフォーマンスが高く、Webの閲覧やメールのやり取り、資料作成といった普段使いの用途に不満を感じることはほとんどないはずだ。
1つ付け加えるなら、グラフィックス回りがCPU性能をスポイルしてしまっている部分があるので、場合によってはBTOメニューに用意されているGeForce GT 520を選択するのもアリだろう。もっとも、「27型ワイドのフルHD液晶を付属しながら6万円を切る」という抜群のコストパフォーマンスを考えると、多少の不満は気にならない。ディスプレイ環境までワンパッケージになった“ちょっとリッチ”なエントリーマシンをできるだけ低価格で手に入れたいなら、まずはチェックしてほしい1台だ。
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