通信機能は、1000BASE-Tの有線LANとIEEE802.11b/g/nの無線LANを標準装備する。BluetoothやWiMAXなどは搭載しないが、必要に応じてUSB接続のアダプタや、WiMAXならモバイルルータの追加でカバーできる。とはいえ、モバイル向けのノートPCではないので、有線/無線LANを標準搭載していれば問題ないだろう。USB接続のマウスが付属していることから、Bluetoothが必要になるケースはそう多くない(ヘッドセットなど)と思われる。
インタフェース類も豊富だ。特に、2基のUSB 3.0、3基のUSB 2.0と、USBポートが全5基もあるのはうれしいところだ。USBメモリやHDD、外付けのテレビチューナー、ドキュメントスキャナといった周辺機器を同時に接続しても、5ポートあればまず足りるだろう。
本体の左側面には、有線LAN、アナログRGB出力、HDMI出力、2基のUSB 3.0、1基のUSB 2.0が並ぶ。右側面にはBlu-ray Discドライブと1基のUSB 2.0、前面にはヘッドフォン出力とマイク入力、メモリカードスロット、無線LANのオン/オフスイッチがある。メモリカードスロットの対応メディアは、SD/SDHC/SDXCメモリーカード、メモリースティック(Duo/PRO/PRO Duo/PRO-HG Duo)だ。背面にも1基のUSB 2.0を設けている。
左側面手前のUSB 2.0ポートは、本体の電源がオフでもUSB給電を有効にする「電源オフUSB充電」機能を持つ。標準では無効になっており、「電源オフUSB充電ユーティリティ」を使って有効化することで、本体の電源オフ時のUSB給電が使えるようになる。
液晶ディスプレイとキーボード面をつなぐヒンジ部分には、ステレオスピーカーを配置している。「DTS Ultra PC II Plus」技術を搭載しており、ノートPCとしては高品質なサウンドだ。「Realtek HD オーディオマネージャ」を使って、サラウンド効果やノイズキャンセリング機能などを、細かく調整することもできる。
液晶ディスプレイの上部には、約30万画素のWebカメラがある。人感センサー機能を備えており、画面の前からユーザーが離れると画面オフ、ユーザーが戻ると画面オンといった動作が可能だ。また、映像や音楽の再生中に、ユーザーが離れると自動的に一時停止するという動作も設定できる。
Webカメラを活用し、ハンドジェスチャーによって各種の操作が行えるのもユニークな機能だ。常駐ユーティリティの「PointGrap ハンドジェスチャーコントロール」を使い、Webカメラに映るように片手/両手で特定の動きをすることで、ハンドジェスチャー用のメニュー操作やマウス操作を行う。それなりに慣れを要するが、マウスやキーボードを使わずに、動画の再生コントロールなどが可能だ。
省電力に関する機能やツール類も充実している。キーボード面の上部にある「ECO」ボタンを押すと、あらかじめ設定した内容の省電力モードへとワンタッチで切り替わる。省電力モードの内容は、有線LAN/無線LANの無効化、メモリカードスロットの無効化、液晶ディスプレイ輝度などだ。これらは「省電力ユーティリティ」でカスタマイズできる。
そのほか、指定した時間帯になるとバッテリー駆動へ切り替えるピークシフトも利用可能だ。バッテリー駆動ではAC電源を使わないため、その時間帯における電力使用量を減らせる。どちらかというと、ピークシフトはオフィス向けの機能だが、特に電力不足が懸念される季節では、家庭でも電力使用量の平均化に協力したいものだ。本機はバッテリー駆動時間が比較的長いので、ピークシフトを有効に活用できるだろう。
プリインストールOSは64ビット版のWindows 7 Home Premium(SP1)で、オフィススイートはマイクロソフトの「Office Home and Business 2010」が付属する。セキュリティスイートはシマンテックの「ノートンインターネットセキュリティ2012」(90日版)をプリインストールしているが、内蔵HDDからトレンドマイクロの「ウイルスバスター2011クラウド」(90日版)をインストールすることもできる。ただし、同時に使えるのはどちらかのみだ。
そのほか、CD/DVD/BDライティングソフトの「Roxio Creator LJ」、ディスク再生ソフトの「Corel WinDVD BD 2010」、動画編集ソフトの「Corel Digital Studio for FUJITSU」、はがき作成ソフトの「筆ぐるめ Ver.18」、「広辞苑第六版」をはじめとした辞書/辞典など、多彩なソフトウェアがプリインストールされている。
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