国産オールインワンノートは高い? いや、そうでもない――「FMV LIFEBOOK AH77/E」という選択信頼の“出雲”モデル(2/4 ページ)

» 2011年11月25日 11時00分 公開
[望月瞬(撮影:矢野渉),ITmedia]

5基のUSBポートがうれしいインタフェース類

 通信機能は、1000BASE-Tの有線LANとIEEE802.11b/g/nの無線LANを標準装備する。BluetoothやWiMAXなどは搭載しないが、必要に応じてUSB接続のアダプタや、WiMAXならモバイルルータの追加でカバーできる。とはいえ、モバイル向けのノートPCではないので、有線/無線LANを標準搭載していれば問題ないだろう。USB接続のマウスが付属していることから、Bluetoothが必要になるケースはそう多くない(ヘッドセットなど)と思われる。

 インタフェース類も豊富だ。特に、2基のUSB 3.0、3基のUSB 2.0と、USBポートが全5基もあるのはうれしいところだ。USBメモリやHDD、外付けのテレビチューナー、ドキュメントスキャナといった周辺機器を同時に接続しても、5ポートあればまず足りるだろう。

 本体の左側面には、有線LAN、アナログRGB出力、HDMI出力、2基のUSB 3.0、1基のUSB 2.0が並ぶ。右側面にはBlu-ray Discドライブと1基のUSB 2.0、前面にはヘッドフォン出力とマイク入力、メモリカードスロット、無線LANのオン/オフスイッチがある。メモリカードスロットの対応メディアは、SD/SDHC/SDXCメモリーカード、メモリースティック(Duo/PRO/PRO Duo/PRO-HG Duo)だ。背面にも1基のUSB 2.0を設けている。

前面に音声入出力端子、メモリカードスロット、無線LANのスイッチを配置(写真=左)。背面に1基のUSB 2.0と排気口を備える(写真=右)

左側面には1基のUSB 2.0(電源オフUSB充電機能対応)、2基のUSB 3.0、HDMI出力、アナログRGB出力、有線LAN、盗難防止用ロック取り付け穴が並ぶ(写真=左)。右側面に光学ドライブ、1基のUSB 2.0、ACアダプタ接続用のDC入力を搭載する(写真=右)

USB充電やハンドジェスチャー、省電力など付加機能はもりだくさん

 左側面手前のUSB 2.0ポートは、本体の電源がオフでもUSB給電を有効にする「電源オフUSB充電」機能を持つ。標準では無効になっており、「電源オフUSB充電ユーティリティ」を使って有効化することで、本体の電源オフ時のUSB給電が使えるようになる。

 液晶ディスプレイとキーボード面をつなぐヒンジ部分には、ステレオスピーカーを配置している。「DTS Ultra PC II Plus」技術を搭載しており、ノートPCとしては高品質なサウンドだ。「Realtek HD オーディオマネージャ」を使って、サラウンド効果やノイズキャンセリング機能などを、細かく調整することもできる。

「電源オフUSB充電ユーティリティ」の設定により、電源オフの状態でも左側面の手前にあるUSB 2.0ポートで充電が行える(画面=左)。「Realtek HD オーディオマネージャ」から、「DTS Ultra PC II Plus」の各種設定が可能だ(画面=右)

 液晶ディスプレイの上部には、約30万画素のWebカメラがある。人感センサー機能を備えており、画面の前からユーザーが離れると画面オフ、ユーザーが戻ると画面オンといった動作が可能だ。また、映像や音楽の再生中に、ユーザーが離れると自動的に一時停止するという動作も設定できる。

 Webカメラを活用し、ハンドジェスチャーによって各種の操作が行えるのもユニークな機能だ。常駐ユーティリティの「PointGrap ハンドジェスチャーコントロール」を使い、Webカメラに映るように片手/両手で特定の動きをすることで、ハンドジェスチャー用のメニュー操作やマウス操作を行う。それなりに慣れを要するが、マウスやキーボードを使わずに、動画の再生コントロールなどが可能だ。

ハンドジェスチャーはWindows Media CenterやWindows Media Player、Windowsフォトビューアー、WinDVD、PowerPoint、IEの操作に対応する(画面=左)。ハンドジェスチャーによる操作は、アニメによるヘルプで操作方法を確認できる(画面=右)

 省電力に関する機能やツール類も充実している。キーボード面の上部にある「ECO」ボタンを押すと、あらかじめ設定した内容の省電力モードへとワンタッチで切り替わる。省電力モードの内容は、有線LAN/無線LANの無効化、メモリカードスロットの無効化、液晶ディスプレイ輝度などだ。これらは「省電力ユーティリティ」でカスタマイズできる。

 そのほか、指定した時間帯になるとバッテリー駆動へ切り替えるピークシフトも利用可能だ。バッテリー駆動ではAC電源を使わないため、その時間帯における電力使用量を減らせる。どちらかというと、ピークシフトはオフィス向けの機能だが、特に電力不足が懸念される季節では、家庭でも電力使用量の平均化に協力したいものだ。本機はバッテリー駆動時間が比較的長いので、ピークシフトを有効に活用できるだろう。

「ECO」ボタンを押した場合に移行する省電力モードの設定は、「省電力ユーティリティ」でカスタマイズできる(画面=左)。「パソコン節電設定」から、ピークシフトの設定も行える(画面=中央/右)

Office Home and Business 2010をはじめ、豊富な付属ソフト

 プリインストールOSは64ビット版のWindows 7 Home Premium(SP1)で、オフィススイートはマイクロソフトの「Office Home and Business 2010」が付属する。セキュリティスイートはシマンテックの「ノートンインターネットセキュリティ2012」(90日版)をプリインストールしているが、内蔵HDDからトレンドマイクロの「ウイルスバスター2011クラウド」(90日版)をインストールすることもできる。ただし、同時に使えるのはどちらかのみだ。

 そのほか、CD/DVD/BDライティングソフトの「Roxio Creator LJ」、ディスク再生ソフトの「Corel WinDVD BD 2010」、動画編集ソフトの「Corel Digital Studio for FUJITSU」、はがき作成ソフトの「筆ぐるめ Ver.18」、「広辞苑第六版」をはじめとした辞書/辞典など、多彩なソフトウェアがプリインストールされている。

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