12月初めにレノボ本社幹部が、同社日本市場向けPCの生産を現在の中国から日本のNECパーソナルコンピュータ米沢事業所(以下、米沢事業所)に移行すると発言した内容について、レノボ・ジャパンは、ThinkPadやThinkCentreなどの“Thinkプロダクツ”シリーズの一部のモデルについて、米沢事業所での生産が可能か検討作業に入ったことを明らかにした。
同社製品事業部 ThinkPad プロダクトマネージャーの土居憲太郎氏は、日本におけるThinkプロダクツの生産が実際に可能か、日本で生産するモデルや実施時期など、具体的なことは決定していないとした上で、日本と中国の生産担当者が、可能性を検討する作業に入ったことを認めた。
そのなかで、一部の報道であったレノボが日本市場向けに生産している“すべてのモデル”を日本の生産に切り替えることはないと否定し、Thinkプロダクツシリーズの“法人向けCTOモデル”に限って米沢事業所で生産できるか検討中と説明している。
レノボ・ジャパンは、米沢事業所への生産移行に関して、生産だけでなく販売戦略やサポート体制などを含めたビジネスケースについて精査して、実現可能か検討を進めていくとしている。
レノボ・ジャパンは、NEC レノボ・ジャパングループ発足説明会において、「生産拠点として従来どおり活用することを約束する」と述べ、同社の大和事業所をレノボが必要としている日本の最先端技術を得るために維持するとともに、「米沢事業所といったNECの開発拠点も日本で求められる高付加価値技術を活用するために必要としている」と評価していた。
NEC レノボ・ジャパングループでは、レノボ・ジャパンとNECパーソナルコンピュータの連携として、すでにレノボのコンシューマ製品に対する電話サポートをNECに委託しているが、米沢事業所への生産移行が実現すれば、それに続く連携の具体的な成果となる。
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