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» 2011年12月23日 16時30分 公開

イマドキのイタモノ:「Radeon HD 7970」で“Graphics Core Next”の実力と消費電力を探る (2/3)

[石川ひさよし,ITmedia]

GDDR5を3Gバイト実装する

 グラフィックスメモリの転送レートは、GDDR5で5.5Gbps相当(実クロックで1375MHz)、そして、グラフィックスメモリのバス幅が、従来の256ビットから384ビットに拡大した。このバス幅は、GeForce GTX 580と同じになる。帯域幅も264Gバイト/秒と、200Gバイト/秒を上回ってきた。単体のGPUで搭載するグラフィックスメモリの容量も標準で3Gバイトと多い。GeForce GTX 580でも、リファレンスデザインは1.5Gバイトだ。

左からRadeon HD 7970、Radeon HD 6970、そして、GeForce GTX 580搭載のグラフィックスカード。カード長は同じで約28センチ(写真=左)。基板裏面でGPU裏のチップ抵抗がすごいことになっている(写真=右)

リファレンスデザインの電源回路は5+1フェーズ構成のようだ。GPUにカバーを装着している。GPUの周りには12枚のGDDR5メモリチップを実装する(写真=左)。グラフィックスメモリの実装レイアウトが同じ384ビット接続のGeForce GTX 580と似ているというあたりは興味深い(写真=右)

 補助電源コネクタのレイアウトは、8ピン+6ピンで、Radeon HD 6970やGeForce GTX 580と同じだ。消費電力はリファレンスデザインのグラフィックスカードで最大250ワットとされている。ただし、動作中の温度がTDPまで余裕がある(十分に冷却されている)状況では、その余裕内でパフォーマンスを引き上げる「PowerTune Technology」に対応する。これは、“GPU版Turbo CORE Technology”のようなものだ。

 アイドル時の消費電力は3ワット以下とされ、これは従来の20ワットから大きく引き下げられている。なお、3Wという値は、アイドル状態が続き、ディスプレイの表示がオフになった状態という条件がついている。ディスプレイへの出力端子も電気信号を扱うわけで、そこで消費電力が発生する。Radeon HD 7970では、ディスプレイがオフになったことを検出して、出力端子への電源供給もカットするということだ。

 動画再生支援機能の「Unified Video Decoder」(UVD)も強化した。特にVideo Codec Engine(VCE)として、H.264マルチストリームのハードウェアエンコードが利用できる。手ブレ補正を行うAMD Steady Videoも、より幅広いモーションに対応する。また、画面出力機能では、Eyefinity 2.0をサポートする。これでステレオ立体視ディスプレイ技術のAMD HD3Dを利用できたり、Eyefinity自体が異なる解像度を持つディスプレイによるマルチディスプレイ環境に柔軟に対応できるようになったり、DisplayPort ver.1.2、HDMI 1.4a対応で4Kディスプレイに1本のケーブルで出力できたり、あるいはHDMI/DisplayPortからの音声出力が複数系統で出力できるようになっていたりする。

 なお、リファレンスカードの映像出力インタフェースは、Mini DisplayPortが2基に、HDMI、DVIと言う構成だ。従来からDVIが1基減少したことになる。DVIが1基という点は注意が必要だ。マルチディスプレイの構築ではは、2基のDVIを利用するケースが多い。この場合、Radeon HD 7970のリファレンスカードでは、Mini DisplayPortやHDMIからの変換アダプタが必要だ。ただ、映像出力インタフェースを減らしたことで、2段のブラケットのうち、1段すべてを排気スリットにして冷却効率を高めている。

外部補助電源コネクタは8ピンと6ピンで。このクラスのグラフィックスカードでは一般的な構成に収まった(写真=左)CrossFireX用コネクタを2基備える。その隣にはRadeon HD 6900シリーズから採用されたBIOS切り替えスイッチがある(写真=中央)。映像出力インタフェースは、Radeon HD 6900シリーズのレイアウトからDVIを1基減らした構成だ。ブラケット1段に収まったことで上段がすべて排気スリットになった(写真=右)

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