ワコムが2011年10月から販売を開始した「Cintiq 24HD」は、24.1型ワイドの1920×1200ドット液晶ディスプレイを採用した、同社液晶ペンタブレットでも大画面のモデルだ。タブレット製品のフラッグシップとして、Intuos4テクノロジーの導入とともに、IPS方式の液晶パネルの採用、マルチポジションに対応した新設計のスタンドなど、プロユースを想定した機能を備えている。
ワコムストア価格は27万8000円と気軽に購入できるものではないが、「Cintiq 21UX」のデビュー当時の実売価格が35万円前後だったことを考えると、割高な印象は受けない。プロはもちろん、「頑張れば俺の部屋にも」と夢を膨らますアマチュアのクリエイターもいるだろう。
そこでっ! この“初夢”レビューでは、漫画家の卵を名乗り続けてすでに5年、最近購入した27型iMacをIntuos4と組み合わせるという、充実した制作環境を構築しつつ一向に作品が世に出ない“ITmedia社員”きゅうり氏にCintiq 24HDを“与えて”、Cintiq 24HDの独自機構や使い勝手をチェックしてもらった。なお、きゅうり氏は、筆圧レベルをはじめとするIntuos4テクノロジーの表現力に関しても、過去に掲載したIntuos4のレビューで紹介している。
評価スペースに運び込んだCintiq 24HDを見るなり、きゅうり氏は、「ひーっ、デカイ!、カッコイイ!」と貧弱なボキャブラリーなりにその驚きを表現した。24.1型ワイドという大画面液晶ディスプレイを採用する同モデルだが、同じサイズを搭載する一般的な液晶ディスプレイと比較しても、明らかにボディが大きい。
まず、ディスプレイの両端にタッチホイールをはじめとするインタフェースをまとめて配置した「エクスプレスパッド」を搭載していることもあって、ボディの横幅はディスプレイサイズから想像するよりもずっと大きい。その幅は実に769ミリで、iMac 27型モデルの650ミリを優に超える。
奥行きもかなりある。新開発のチルト機構を備えるスタンド台座部分の奥行きは、実測で測って約382ミリあった。さらに、スタンドを寝かせてディスプレイを平置きすると、奥行きは60センチ程度になる。購入する前には、設置場所にボディが収まるのかを確認しておく必要があるだろう。
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