“第3世代Core i7”搭載の「HP Pavilion Desktop PC h8-1290jp/CT」を徹底チェックオーバークロックも手軽にできる(3/4 ページ)

» 2012年05月02日 09時30分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

新世代CPUならではのハイパフォーマンス

 今回入手したh8-1290jp/CTのスペックは、CPUがCore i7-3770K(3.5GHz/最大3.9GHz)、GPUがRadeon HD 7950(3Gバイト)、メモリが16Gバイト(PC3-12800/4Gバイト×4)、ストレージが256GバイトSSD+2TバイトHDD、光学ドライブがBD-RE、OSが64ビット版Windows 7 Home Premium(SP1)と、かなりハイスペックな内容だ。このBTOで選択できる最高に近い構成をベンチマークテストで評価してみた。

今回入手したh8-1290jp/CTのデバイスマネージャ画面

 Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは、なぜかグラフィックス系が「6.0」と振るわないが、ほかは「7.7」以上と非常に高く、プライマリハードディスクのサブスコアは「7.9」と上限に達している。

 SSDの速度については、ディスクの性能を測定するCrystalDiskMark 3.0.1cの結果も掲載した。システムドライブに利用している状態で測定したこともあり、同等品である「Crucial m4 SSD」(Micron C400のリテール向け製品)の値におよばないまでも、現行のSerial ATA 6Gbps対応SSDとして水準クラスのスコアは出ている。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア(画面=左)。CrystalDiskMark 3.0.1cのスコア(画面=右)

 アプリケーションベースの総合ベンチマークテストであるPCMark 7とPCMark Vantage、3Dベンチマークテストである3DMark 11と3DMark Vantageについては、6コアのCore i7-3930K(3.3GHz/最大3.8GHz)を搭載した「HP Pavilion Desktop PC h9-1190jp」と、4コアのCore i7-2700K(3.5GHz/最大3.9GHz)を搭載した「MDV-ASG8260B」のテスト結果も参考までに併記した。

テスト結果を比較したPCの主な仕様
製品名 HP Pavilion Desktop PC h8-1290jp/CT HP Pavilion Desktop PC h9-1190jp MDV-ASG8260B
CPU 製品名 Core i7-3770K Core i7-3930K Core i7-2700K
CPU 開発コード名 Ivy Bridge(22ナノ) Sandy Bridge-E(32ナノ) Sandy Bridge(32ナノ)
CPU 動作クロック 3.5GHz/最大3.9GHz 3.3GHz/最大3.8GHz 3.5GHz/最大3.9GHz
CPUコア数/同時処理スレッド数 4コア/8スレッド 6コア/12スレッド 4コア/8スレッド
CPU 3次キャッシュ 8Mバイト 12Mバイト 8Mバイト
CPU TDP 77ワット 130ワット 95ワット
チップセット Intel Z75 Express Intel X79 Express Intel Z68 Express
メモリ 16Gバイト(PC3-12800/4Gバイト×4) 16Gバイト(PC3-12800/4Gバイト×4) 8Gバイト(PC3-10700/4Gバイト×2)
データストレージ 256GバイトSSD(Micron C400)+2TバイトHDD 256GバイトSSD(Micron C400)+2TバイトHDD(1Tバイト×2) 120GバイトSSD(Intel 520)+2TバイトHDD
GPU Radeon HD 7950(3Gバイト) GeForce GTX 580(1.5Gバイト) GeForce GTX 580(1.5Gバイト)

 PCMark 7のスコアは、Productivityの「4832」が最低で、ほかはすべてが5000以上と高いレベルでバランスが取れている。一世代前のテストであるPCMark Vantageでは2万を超える突き抜けたスコアがほとんどで、どの項目を見てもスキがない。ほぼすべてのスコアで同社の最上位ゲーミングPCであるh9-1190jp(2012年春モデル)のハイスペック構成を上回っているのは、さすが新世代のマシンだ。

 もちろん、Radeon HD 7950の搭載により、3Dグラフィックスの性能も一流といえる。DirectX 11対応のヘビーなベンチマークテストである3DMark 11でも優秀なスコアをマークしており、ゲーミングPCとしての実力も高い。

PCMark 7のスコア(グラフ=左)。PCMark Vantage 1.0.2.0のスコア(グラフ=右)

3DMark 11 1.0.3のスコア(グラフ=左)。3DMark Vantage 1.2.0のスコア(グラフ=右)

MHFベンチマーク【絆】のスコア(グラフ=左)。ストリートファイターIVベンチマークのスコア(グラフ=右)

CINEBENCH R11.529/CPUのスコア

 CINEBENCH R11.5はオーバークロック時のスコア、およびCPUをSandy Bridgeこと第2世代のCore i7-2600K(3.4GHz/最大3.8GHz)に載せ替えて計測した場合のスコアも合わせて掲載した。CPU以外のスペックはそのままだ。結果は定格のままでもCore i7-2600K搭載時より8.5%高いスコアをマークしており、Core i7-3770Kのマルチスレッド処理の優秀さが分かる。また、オーバークロック時は最大(4.3GHz動作)で定格動作時より17%高いスコアだった。

 静音性も優秀だ。多くの吸気口を側面に配置しているため、前面に対する遮音性が高いようだ。アイドル時でも動作しているのが分かる程度の音はするが、高負荷時でもさほど大きくならなかった。

 室温24度、暗騒音32デシベルの室内で正面から10センチの位置に騒音計をセットして、騒音レベルを計測したところ、アイドル時や低負荷時(YouTube再生)で34デシベル、高負荷時(3DMark実行)で38デシベルだった。

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