「プチコンmkII」で懐かしむ「レトロPC」の世界思い出をカタチに(3/3 ページ)

» 2012年05月16日 08時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
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レトロプログラミングの醍醐味(だいごみ)を楽しむ

 プチコンの用途として、ニンテンドーDSi/3DSで動くオリジナルプログラムの作成があるのはいうまでもない。レトロゲームの場合、単に遊ぶだけであればリメイク作品やバーチャルコンソールなど、本物にかなり近いものを安価に入手できることも多く、作るなら自作のオリジナル作品、という考えは至極もっともだ。

 だが、レトロゲームの“勝手移植”というのもプチコンを楽しむ1つのジャンルとして存在する。それはオリジナリティやクリエイティビティが欠落した行為なのではなく、「ハードウェアの相違をどうやって解決するのか」という知的パズルに近い娯楽だ。しかもプチコンは大抵のレトロPCを凌駕(りょうが)する機能・性能を搭載している。当時の凄腕プログラマでなければできなかったことを専用ハードウェアの機能をうまく使うことでエレガントに、高速な処理能力によって力ずくで実現することができる。

 もっとも、著作権上、勝手移植は個人で楽しむにとどめざるを得ない。もちろん、権利者の許諾が得られれば不特定多数への配布も問題はないが、権利者からしてみれば「面と向かってきかれればNGと答えざるを得ない」し、内心は歓迎であっても発言が一人歩きする危険性を考えると、うかつなことは言えないだろう。利用者の視点では「こんなことで損をするわけでもないだろうに……」と思いがちだが、「損をしないから」が企業の行動理由とはならないことを肝に銘じつつ、あくまで個人の範囲で楽しむのがよいだろう。

 遠い昔にBASICをかじっていた人、BASICの速度に絶望し、アセンブラで挫折して涙した人、検索窓に「プチコン イース2 OP」と打ち込んで「まだ間に合う」と思った人は、ぜひ挑戦してほしい。

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