Outlook.comは、いわゆるWebメールサービスの一種で、Hotmailの機能を包含したアップグレード版に相当する扱いとなる。ベースはHotmailだが、ユーザーインタフェースはWindows 8で採用したMetroスタイルを意識したデザインに変更することで、ユーザビリティの向上を図っている。さらに、“Microsoftアカウント”と呼ばれる統合アカウント管理機能に対応することで、Windows 8とのアカウント連携以外に、SkyDriveの活用、FacebookといったSNSの連携などがデフォルトで可能になっている。ただし、現時点ではPreview版の扱いで、将来的にHotmailをOutlool.comでそのまま置き換えるのかなど、詳細なプランについては明確にしていない。ただ、Microsoftでは、Outlook.comのユーザーから得るフィードバックを通じて、今後も製品改良を続けていく意向としている。
今回、日本の関係者に対する説明を行った日本マイクロソフト ディベロップメント Windows Live開発統括部 統括部長の安達理氏によれば、開発スタイルとしてWindows 8におけるキーボード+マウス、または、タッチによる操作と、ユーザーインタフェースを踏襲しつつ、より使いやすさを意識したデザインを行っているのが特徴だという。そのため、不要なメニューは極力排し、件名表示やメール本文など、ユーザー情報に表示スペースを割いている。多くのWebメールは、無料で提供されているが、サービス事業者が自分たちが運営しているほかのサービスへの導線として用いたり、空きスペースに広告を表示したりすることが多いのと比べると対照的で、「極力シンプルにする」というのがMicrosoftの考えだ。
また、タッチ操作を意識しており、「メール件名上で右クリックし、表示されたコンテキストメニューからアクションを選択」という従来のマウス+キーボードによる操作のほか、「メールを選択し、上部メニュー一覧からアクションを選択」といった右クリック操作が行いにくいタッチ向けのユーザーインタフェースを用意するなど、デザインだけでなく、操作フローの面でもMetroスタイルを意識している。
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