IdeaCentre A720の性能を検証するためにベンチマークテストを行った。用いたのは、3DMark 11、PCMark7、ストリートファイターIVベンチマークで、Windows エクスペリエンスインデックスも確認している。上記スペックからも推察できるように、メールやWebブラウジング、オフィスアプリケーションの利用であればストレスを感じることなく、画像加工や動画編集といった処理でもGPUの支援を受けられるので快適だった。
PCゲーミングについては、バリュークラスのGPUということで、最新の3D効果を利用する重いゲームタイトルは困難だろうが、画質設定を低く抑えれば、実用的なフレームレートで動作する。また、CPUを酷使するタイトル、例えば、ファンタジーアースゼロであれば問題なく動くのを確認できた。
さらに、CPUによる画像処理では、クアッドコアのCPUのおかげもあってとても快適だった。PhotoshopやDTP系レイアウトアプリケーションをよく使うユーザーもチェックしておきたいところだ。
なお、高負荷時で発生する騒音は、ほとんど気にならないレベルだ。ベンチマークテストなどでフルロードが長時間続くと、さすがにうるさく感じたが、それでも、音楽を流しておけば気にならない。
ベンチマークテスト項目 | |||
---|---|---|---|
PCMark7 | PCMarks | 2647 | |
lightweight | 1393 | ||
productivity | 1036 | ||
creativity | 3233 | ||
entertainment | 2901 | ||
computation | 4867 | ||
system_storage | 1605 | ||
3DMark 11 (Entry) | Entry | 3DMark | 2221 |
Graphics | 1983 | ||
Physics | 7237 | ||
Combined | 1439 | ||
3DMark 11 (Performance) | Performance | 3DMark | 1311 |
Graphics | 1146 | ||
Physics | 7857 | ||
Combined | 1124 | ||
ストリートファイターIV ベンチマーク | Score | 9893 | |
Averege FPS | 59.34 | ||
CrystalDiskMark3.0 | 1000M:Read | Seq | 107.3 |
512K | 37.15 | ||
4K | 0.453 | ||
4K QD32 | 1.249 | ||
1000M:Write | Seq | 107.2 | |
512K | 56.27 | ||
4K | 1.265 | ||
4K QD32 | 1.188 | ||
IdeaCentre A720は、テーブルのように水平にして使える27型ワイド液晶ディスプレイを生かしてリビングにおいて使うシーンがイメージしやすい。10点同時タッチに対応するタッチパネルが生きてくるのも、大人数が集まるリビングになるだろう。デザインも武骨な印象はなく、リビングの景観を損なわない。ただ、本文でも言及したように、注目の“水平に倒せる液晶ディスプレイ”については、利用方法においても使うための設置場所においても、意外と苦労しそうな予感がする。
ただ、そういう、デザインとギミック以外の視点で評価しても、個人の部屋で使うメインPCに耐えうる処理能力を備えている。パワーユーザー向けの提案としては、サブPC兼マルチディスプレイとしての運用を勧めたい。「デュアルディスプレイを設置スペースはない!」というユーザーは多いが、そういう場合にもIdeaCentre A720はちょうどいい。27型ワイドで解像度は1920×1080ドットというディスプレイがサブPCとしても運用できてしまう。デザインも性能も、いいとこ取りの液晶一体型PC。そんな表現がよく似合う「IdeaCentre A720」だ。
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