TFTPサーバはファームウェア3.5で追加された機能だ。TurboNASの管理画面からアプリケーション>TFTPサーバーを選択する。ルートディレクトリはアクセスしやすい共有フォルダの下にTFTPサーバ専用のディレクトリを作成し、そこを指定するとよいだろう。
あとはTFTPサーバ用ディレクトリにブートファイルを設置し、dhcpd.confにそのファイル名を指定すればいい。今回はSYSLINUXを使って起動メニューから起動OSを選択できるようにする。
SYSLINUXは軽量ブートローダのプロジェクトで、FATファイルシステム用のSYSLINUX、ネットワークブート用のPXELINUX、CD-ROM用のISOLINUXなどから構成されている。原稿執筆時点の最新版はバージョン4.05だ。アーカイブに含まれるファイルは今回は使用しないものが多いので、下に掲載したディレクトリ構成表を参考に必要なものだけTFTPディレクトリにコピーする。

SYSLINUXは、軽量ブートローダのプロジェクトだ(http://www.syslinux.org/)。FATファイルシステム用のSYSLINUX、ネットワークブート用のPXELINUX、CD-ROM用のISOLINUX、ext2/3/4用のEXTLINUXなどから構成される(画面=左)。SYSLINUXはkernel.org(http://www.kernel.org/pub/linux/utils/boot/syslinux/)からダウンロードできる(画面=右)| TFTPディレクトリ構成 | ||
|---|---|---|
| ディレクトリ | ファイル | 内容 |
| / | TFTPサーバのディレクトリ | |
| pxelinux.0 | SYSLINUXのcore/からコピーする | |
| /pxelinux.cfg/ | PXELINUXの設定ファイルディレクトリ | |
| default | 設定ファイル | |
| /syslinux/ | SYSLINUX構成ファイルディレクトリ | |
| vesamenu.c32 | SYSLINUXのcom32/menu/からコピーする | |
コピーが終わったらpxelinux.cfgディレクトリの下に設定ファイルdefaultを作成する。まずはきちんとネットワークブートできるように、DHCPサーバとTFTPサーバが設定できたことを確認するため、下に示したようなメニューのみの設定にする(設定例1)。
default syslinux/vesamenu.c32
label -
menu label Dummy
menu disable
設定が完了したらPXEブートに対応しているPCを起動し、SYSLINUXのメニューが表示されることを確認しよう。
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