このところ、続けて新モデルの投入が続くPLEXTORのM5 Pro(M5P)シリーズは、すでにレビューしたM3 Proシリーズの後継となるハイエンドモデルだ。M3 Proからの大きな変更点は、コントローラがMarvell「88SS9187」になったことだ。「88SS9187」は、M3 Proが採用していた「88SS9174」の改良型で、TRIMコマンドに正式対応したほか、省電力機構を追加したSerial ATA Revision 3.1規格への対応、そして、キャッシュが最大1Gバイトまで搭載できるようになった。また、コントローラ以外の変更点としては、搭載するフラッシュメモリで、19ナノメートルプロセスルールを採用した。
M5 Proシリーズでは、容量512Gバイトの「PX-512M3P」に768Mバイトの大容量キャッシュメモリを搭載している。M5 Proシリーズのラインアップには、128Gバイトの「PX-128M5P」(実売価格は1万2000円前後)、256Gバイトの「PX-256M5P」(実売価格は2万2000円前後、512Gバイトの「PX-512M3P」(実売価格は4万2000円前後)の3種類を用意する。
“スペック表”でM3 Proシリーズと性能を比較すると、シーケンシャルリードについてはほぼ同等で、シーケンシャルライトについては256Gバイトモデルがわずかに性能が向上、128Gバイトモデルについては性能がわずかに低下しているが、ほぼ大差なしといっていいだろう。性能が大きく変化しているのが、1秒間に実行できるファイルデータの読み書き回数を示す「IOPSランダムリード」、および、「IOPSランダムライト」の性能向上だ。M5 Proシリーズの「PX-256M5P」とM3 Proシリーズの同容量モデル「PX-256M3P」を比較すると、PX-256M3Pがリードで75000IOPS、ライトが68000IOPSであるのに対し、PX-256M3Pではリードが94000IOPS、ライト86000でIOPSと大幅に向上している。
シリーズ名 | M5Proシリーズ | M3Proシリーズ | ||||
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製品名 | PX-256M5P | PX-512M3P | PX-128M5P | PX-256M3P | PX-512M3P | PX-128M3P |
インタフェース | Serial ATA 6Gbps(Serial ATA 3Gbps接続時) | |||||
シーケンシャルリード(Mバイト/秒)(非圧縮時) | 540 | 540 | 540 | 540 | 535 | 535 |
シーケンシャルライト(Mバイト/秒)(非圧縮時) | 450 | 450 | 340 | 420 | 450 | 350 |
4KBランダムIOPSリード | 94,000 | 94,000 | 91,000 | 75,000 | 56,000 | 75,000 |
4KBランダムIOPSライト | 86,000 | 86,000 | 82,000 | 68,000 | 34,000 | 69,000 |
キャッシュメモリ | DDR3 512MB | DDR3 768MB | DDR3 256MB | DDR3 512MB | DDR3 512MB | DDR3 256MB |
フラッシュコンポーネント | MLC | |||||
本体サイズ | 2.5インチ | |||||
平均故障間隔 | 240万時間 | 240万時間 | 240万時間 | 150万時間 | 150万時間 | 120万時間 |
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