レノボ・代表取締役社長の渡辺朱美氏は、調査会社のPCグローバルシェアが、10月にトップになったことを取り上げ、その理由としてレノボがグローバルで推進している「攻めと守り」戦略と、“革新的な”製品を投入することで、市場の成長率を上回る伸び率を実現したと説明した。「攻めと守り」戦略についても、「すでに高いシェアを確保して実績がある法人ビジネスを守り、これから普及を目指すコンシューマ向け市場は積極的に攻めていく」と述べている。
渡辺氏は、コンシューマー市場を攻める具体的な方針として、流通パートナーをメインにしたビジネスと、レノボブランドの認知度向上を掲げる。また、ユーザーがPCに求める内容の変化に対応すべく、PCだけでなく、スマートフォンやタブレットデバイス、スマートTVなど、ユーザーが必要とするPC以外のデバイスも組み合わせる「PC Plus」にも注力する。
Lenovoのグローバルなコンシューマー事業展開については、Lenovoグループ 上級副社長 コンシューマービジネス オペレーション担当 ビクター・リオス氏が説明した。リオス氏は、コンシューマー向けのビジネスにおいては、流通パートナーを重視するとともに、ユーザーの要求を分析することも重要と述べる。いまのユーザーは「薄く軽い」製品を必要としているのに加えて、Windows 8の登場を控えて、タッチ機能に期待するユーザーも増えているという。リオス氏は、このようなユーザーの要求にこたえる製品を新モデルとして投入したと語った。
レノボ・ジャパン 執行役員常務の大岩憲三氏は、日本市場におけるコンシューマー事業戦略を説明した。大岩氏は、レノボ・ジャパンがコンシューマー市場でも着実に成長しているのは、販売店による協力のおかげと述べたほか、ブランド認知では中田英寿氏を起用したプロモーションを今後も継続するとした。
その一方で、これまでコストパフォーマンスを訴求してきた製品展開に加えて、高付加価値を訴求するラインアップにも注力するとし、今回登場する新モデルでも、ユーザービリティとWindows 8に最適化した製品を提供すると説明した。
ゲストとして登場した日本マイクロソフト代表取締役社長の樋口泰行氏は、「待ち遠しい日がもうすぐ来る」と26日の正式発売を控えるWindows 8について、「画期的なOS」と訴求する。樋口氏は、Windows 8を「タブレットデバイスで先進的に使える一方で、従来のような生産的な利用も包括した、ユーザーのあらゆる要請に答えるOS」と、その新しいUIをもつWindows 8の特徴を説明した。
樋口氏は、Windows 8のプロモーションを「これまでにない規模で、市場を爆発させるつもりで取り組む」と述べるとともに、「Windows 8の登場でPCを使うユーザーの生活も大きく変わり、経済も盛り上がる」とその大きな効果を期待する。
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