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» 2012年12月03日 19時30分 公開

キーボードが着脱できるWindows RTタブレット――「VivoTab RT TF600」はどう使う?Surface RTが待ちきれない人へ(3/4 ページ)

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

単体で約9時間、キーボード装着時で約16時間のバッテリー駆動

 バッテリー容量は本体内蔵のものが25ワットアワー、モバイルキーボードドッグ内蔵のものが22ワットアワーだ。バッテリー駆動時間の公称値は本体のみで約9時間、モバイルキーボードドック装着時で約16時間と、十分な駆動時間を確保している。

 ちなみに、ASUS Pad TF700Tのバッテリー容量は同じ25ワットアワーで約9.5時間、モバイルキーボードドック(バッテリー容量19.5ワットアワー)込みで約14時間となっている。液晶ディスプレイの違いを考えると若干Androidのほうが電力効率がよいのかもしれないが、ほぼ遜色ない駆動時間といってよいだろう。

 付属のACアダプタもコンパクトにまとまっている。実測でのサイズはプラグの張り出しを含めても28(幅)×59(奥行き)×41(高さ)ミリと小さく、実測での重量は本体が58グラム、着脱可能なケーブルが27グラムと軽量だ。

 ACアダプタのケーブルは本体側は独自コネクタだが、アダプタ側はUSBコネクタ型を採用しているため、さまざまなUSB接続の充電器を利用できるだろう。ACアダプタの出力仕様は5ボルト/2アンペアまたは15ボルト/1.2アンペアとなっている。ちなみに、ACアダプタを使わず、PCのUSBポートに差した場合でも充電ができた。

本体に容量25ワットアワー、モバイルキーボードドックにも容量22ワットアワーのバッテリーが内蔵されている(画面=左)。付属のACアダプタは小型軽量で、USBケーブルが着脱できる構造だ(写真=中央)。本体側のコネクタには、付属のUSBアダプタを接続することもできる。ACアダプタはモバイルキーボードドックに接続することも可能だ(写真=右)

気になるパフォーマンスと操作感は?

 Windows RTでは業界標準のベンチマークテストが存在しないので、Windows 8/Windows RTが標準で備えているシステム評価ツール「Win SAT(Windows System Assessment Tool)」と、WebブラウザベースのHTML5ベンチマークテスト「WebVizBench」、JavaScriptベンチマークテスト「V8 Benchmark Suite Version 7」を実行してみた。

 参考として、2画面フルHD液晶を搭載したUltrabook「ASUS TAICHI(TAICHI21/TAICHI21-CW009H)」のスコアも掲載しておく。

VivoTab TF600 RTのデバイスマネージャ画面

Win SATのスコア
製品名 VivoTab TF600 RT TAICHI21
CPU LZW圧縮(MB/s) 91.26 241.39
CPU AES256暗号化(MB/s) 31 119.26
CPU Vista圧縮(MB/s) 218.78 642.06
CPU SHA1ハッシュ(MB/s) 282.24 737.31
ユニプロセッサ CPU LZW圧縮(MB/s) 23.02 99.24
ユニプロセッサ CPU AES256暗号化(MB/s) 7.74 61.52
ユニプロセッサ CPU Vista圧縮(MB/s) 55.62 244.16
ユニプロセッサ CPU SHA1ハッシュ(MB/s) 71.69 412.56
メモリのパフォーマンス(MB/s) 1077.04 14954.31
Direct 3D Batchのパフォーマンス(F/s) 49.19 256.73
Direct 3D Alpha Blendのパフォーマンス(F/s) 49.81 244.98
Direct 3D ALUのパフォーマンス(F/s) 11.25 96.08
Direct 3D Texture Loadのパフォーマンス(F/s) 7.98 100.17
Direct 3D Batchのパフォーマンス(F/s) 0 243.31
Direct 3D AlphaBlendのパフォーマンス(F/s) 0 250.48
Direct 3D ALUのパフォーマンス(F/s) 0 80.61
Direct 3D Texture Loadのパフォーマンス(F/s) 0 79.89
Direct 3D Geometryのパフォーマンス(F/s) 0 152.76
Direct 3D Geometryのパフォーマンス(F/s) 0 275.91
Direct 3D constant Bufferのパフォーマンス(F/s) 0 147.19
ビデオメモリのスループット(MB/s) 1482.96 5290.03
Dshowビデオエンコード時間(s) −(表示されない) 2.46346
メディアファンデーションデコード時間(s) 0.447 0.52825
Disk Sequential 64.0 Read(MB/s) 44.97 463.1
Disk Random 16.0 Read(MB/s) 22.99 341.46

WebVizBenchのスコア
製品名 Score FPS
VivoTab TF600 RT 2930 4.83
TAICHI 21 5940 33.41

V8 Benchmark Suite Version 7のスコア
製品名 Score Richards DeltaBlue Crypto RayTrace EarleyBoyer RegExp Splay NavierStroke
VivoTab TF600 RT 833 936 716 1139 763 1470 415 730 896
TAICHI21 6832 7601 6341 9992 6928 13044 2723 4368 9166

 テスト結果については、さすがにCore i7-3517U(1.9GHz/最大3.0GHz)を搭載する最先端のUltrabookと比べてしまうと、大きく差が開くのは仕方がないところだ。暗号化関連の処理やDirect 3D関連で差があり、ストレージのスコアも、シーケンシャルリードで44.97Mバイト/秒、ランダムリードで22.99Mバイト/秒とかなり見劣りする。

 OSの操作感については、一般的には軽快といえるだろうが、特に重い作業をしなくともWindows 8搭載のUltrabookと比べれば見劣りする。ちょっとしたファイル操作でもサクサクという水準よりもワンテンポもたつく感覚はあるが、ストレスを感じるというほどではない。Office 2013にしても各アプリの起動は少し待たされるものの、起動してしまえば、なかなか動いてくれる。かつてのWindows XP搭載Netbookよりはかなり快適に使える印象だ。

 バッテリーの駆動時間のテストは、電源プランを「バランス(ディスプレイの輝度50%)」、無線LANをオン、Bluetoothをオフ、音量を50%に設定(ヘッドフォン出力)という条件で、MPEG-4 AVC/H.264(Baseline Profile)形式の1080p動画ファイルをリピート再生させて行ったが、7時間経過してもまだ50%以上バッテリーが残っていた。Windows 8搭載Ultrabookなどで行っているテストに比べると、かなり条件が緩いとはいえ、電力効率は相当に優秀といえる。

 発熱に関しては、しばらく使っていると本体裏面のカメラの周辺あたりがじんわりと温まってくる。今の季節であれば温かくてちょうどいいというくらいで、夏場でも不快に感じるほどではないと思われる。室温22度の環境で30分ほどYouTubeでの動画視聴を中心に使った後、放射温度計で表面温度を計測したときの温度は35度前後だった。ほかの部分は特に熱を持たず、30度以下だった。

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