Plan2Navで使うC-MAP(C-MAP 4D Max)が収録する情報は、ENCでいうところの沿岸(レベル3)はもとより、アプローチ(レベル4)から入港(レベル5)に相当する。ただし、アプローチや入港レベルのエリアは限られており、例えば、伊豆諸島の神津島三浦漁港は、拡張した最新の状態を細かく示しているが、新島北部の若郷漁港は、港の入り口にある灯台もなく、港の存在自体を示していない。
Plan2Navの航法支援機能には、GPSで取得した自船位置情報や速度や針路といった移動情報の表示から、トラッキング、ルート設定、WayPointや指定した目標までの方位や現在速度から割り出した到達予想時間などを利用できる。GPS情報を利用する自船位置の表示では、GPSの位置情報にあわせて海図を自動でスクロールするほかにもノースアップ、ノーズアップ表示が使えるなど、その機能は多彩だ。海図情報にGPSトラッキングデータ、航路情報はAndroidデバイスのローカルストレージに保存するので、航海中はネットワークにアクセスする必要がなく、“機内モード”にして消費電力を抑えることも可能だ。
海図をタップすると、そのポイントにグレーのサークルを表示して緯度経度情報とその周囲にあるオブジェクトの詳細情報を表示するアイコンが現れる。詳細情報を選択すると底質や灯台情報などにアクセスできる。灯台情報では、高さや灯質を表示する。ネットワークにアクセスできる環境では、天候、気温、風向風速、波浪などの気象情報をダウンロードして20時間先までの予報を表示可能だ。
航路設定は、転針点のタップでWayPointを設ける。設定した航路情報は、メニューのSearch>Routesでアクセス可能だ。ルート情報で、巡航速度と燃料消費率を設定すると、設定したルートにおける予想到達時間と消費燃料予想を算出する。また、ここから「Routle Point」にアクセスして表示するWayPointリストで1つのWayPointを選択すると、海図に戻って速度と針路にあわせて、現在位置から選択したWayPointまでの方位や距離、現時点の速度から算出した予想到達時間を海図に表示する。また、「Measure」機能でも、現在位置からタップしたポイントまでの方位と距離、予想到達時間を表示できる。
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