多機能+リーズナブルな液晶一体型が10点タッチ対応でさらに進化――「Inspiron 2330」で新生活に備えるチューナー付けても10万円切り(3/3 ページ)

» 2013年02月22日 15時30分 公開
[池田憲弘(撮影:矢野渉),ITmedia]
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パッケージは2種類、BTOで外部GPUも搭載できる

 Inspiron 2330(タッチパネル搭載モデル)の本体スペックは、スタンダード、プレミアムと2種類あるパッケージで異なる。タッチパネルを搭載しないモデルもベーシック、スタンダード、プラチナと3種類あるが、タッチパネルを搭載しても価格差は1万円ほどなので、Windows 8で使うならばタッチパネル搭載モデルの方を勧めたい。今後Windows 8向けのアプリが増えれば、タッチ操作の活用シーンがさらに広がるだろう。

Inspiron 2330(タッチパネル搭載モデル)各パッケージのスペック
パッケージ名 スタンダード・タッチパネル プレミアム・タッチパネル
CPU Core i3-3220(3.3GHz) Core i5-3330S(2.7GHz/最大3.2GHz)
メモリ 4Gバイト(4Gバイト×1、DDR3-1600) 6Gバイト(2Gバイト+4Gバイト、DDR3-1600)
ストレージ 1Tバイト(7200rpm)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
価格 8万4980円 9万4980円

 本機はBTOカスタマイズに対応するが、基本的にはパッケージの構成で固定されており、変更できる仕様はOSやオフィススイート、テレビチューナーや外付けHDDといった周辺機器のオプションくらいだ。例外として、上位のプレミアム・タッチパネルモデルはメモリを6Gバイトから8Gバイトに増量でき(プラス2100円)、下位のスタンダード・タッチパネルモデルは、グラフィックスをRadeon HD 7650A(グラフィックスメモリ1Gバイト、プラス4894円)にできる。

従来モデルを大きく上回るパフォーマンス

 評価機の構成は「プレミアム・タッチパネル」に準じており、CPUがTDP(熱設計電力)65ワットの省電力モデルCore i5-3330S(2.7GHz/最大3.2GHz)、チップセットはIntel B75 Express、メモリは6Gバイト(2Gバイト+4Gバイト、DDR3-1600)、ストレージは1Tバイト(7200rpm)、グラフィックスはCPU統合のIntel HD Graphics 4000を利用する。評価機のHDDは「ST3100524AS」だった。

photophotophoto デバイスマネージャーでInspiron 2330の構成を確認した
photophoto Windows エクスペリエンスインデックスのスコア。一番低いのはグラフィックスのスコアで4.6となった(写真=左)。CrystalDiskMark 3.0.2の計測結果。評価機のストレージはシーゲイトの1TバイトHDD「ST3100524AS」だ(写真=右)

 ベンチマークテストは、総合ベンチマークテストのPCMark 7、3D系ベンチマークテストの3DMark06、3DMark Vantage、ストリートファイターIV ベンチマーク、モンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】を行った。

 「XPS One 27」や本機の旧モデル「Inspiron 2320」のスコアを併記したが、Inspiron 2320のOSは64ビット版Windows 7 Home Premiumであるため、Inspiron 2320との比較については、あくまで参考程度に考えてほしい。比較に使ったPCの主なスペックは以下の通りだ。

各PCのスペック
機種 Inspiron 2330 Inspiron 2320 XPS One 27
CPU Core i5-3330S(2.7GHz/最大3.2GHz) Core i5-2400S(2.5GHz/最大3.3GHz) Core i5-3330S(2.7GHz/最大3.2GHz)
メモリ 6Gバイト(2Gバイト+4Gバイト、DDR3-1600) 4Gバイト(4Gバイト×1、DDR3-1333) 6Gバイト(2Gバイト+4Gバイト、DDR3-1600)
ストレージ 1TバイトHDD 2TバイトHDD 1TバイトHDD
グラフィックス CPU統合(Intel HD Graphics 4000) CPU統合(Intel HD Graphics 2000) GeForce GT 640M(グラフィックスメモリ2Gバイト)

 ベンチマークのスコアは、おおむねInspiron 2330の方が高く、XPS One 27よりも低い。PCMark 7はあまり差が出なかったものの、3D系ベンチマークテストでは大きな差が出た。さすがに外部GPUにはかなわないものの、従来機と比較すればスコアは大きく伸びており、Intel HD Graphics 4000と同2000のグラフィックス性能の違いを見せつけた形だ。

 動画編集などの用途においては、高速なハードウェアエンコード機能「Intel Quick Sync Video 2.0」も備えており、PCMark 7でもEntertainment、Creativity、Computationといった動画処理関連のスコアはInspiron 2330と同2320間で差が開いた。

photophotophoto PCMark 7(グラフ=左)と3DMark Vantage(グラフ=中央)、3DMark06(グラフ=右)のテスト結果。CPU統合グラフィックスの性能差から3D系のベンチマークテストではスコアに差が出た。PCMark 7では一部の項目でInspiron 2320のスコアが他機種のスコアを上回っているが、これはOSの違いが要因と思われる
photophoto ストリートファイターIV ベンチマークのスコア(グラフ=左)と、モンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】のスコア(グラフ=右)

テレビやサブディスプレイにも使える多目的PC

photo Inspiron 2330は普段使い、テレビ視聴、サブディスプレイとさまざまな利用シーンに対応するコストパフォーマンスが高い液晶一体型PCだ。タッチパネルを内蔵したことで、さらに利用シーンは広がっている

 評価に使用したInspiron 2330 プレミアム・タッチパネルモデルの直販価格は9万4980円だ(2013年2月22日現在)。文書作成やWebブラウジングといった普段使いには十分なスペックに、タッチとフルHD表示に対応した23型ワイドディスプレイが加わると考えれば、10万円を切る価格は魅力的に感じられる。オプションのテレビチューナー(9800円)を加えても10万円台だ。

 一方、予算重視ならばCPUがCore i3-3220(3.3GHz)、メモリが4Gバイトとなるスタンダード・タッチパネルモデルがある。こちらは8万4980円とさらに低価格だ。

 本機はアナログRGB入力とHDMI入力を備えているので、手持ちのノートPCを接続し、手軽にデュアルディスプレイ環境も構築できる。普段はノートPCだが、自宅での“重い処理”専用のセカンドマシンとして導入するのも悪くない。家庭用ゲーム機を接続するのもよさそうだ。省スペースなボディのおかげで、場所が取れずに困ることも少ないだろう。

 普段使い、テレビ視聴、サブディスプレイとさまざまな利用シーンに対応するところが、Inspiron 2330の特長であり、コストパフォーマンスが高いと断言できる。新生活用に手ごろな価格のPCを探しているなら、ぜひ検討したい1台だ。

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