第4世代Core+11acの実力は?──「LaVie L(LL850/MS)」パフォーマンスチェック(3/3 ページ)

» 2013年06月03日 10時35分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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第4世代Coreのパフォーマンスは?

photo Windowsエクスペリエンスインデックスの結果

 第4世代のCoreプロセッサーを搭載する初のLaVieシリーズということで、そのパフォーマンスも気になるところだ。

 今回は上位モデル「LL850/MS」を評価機としたが、この個体は試作機ということで、データストレージはIRSTのハイブリッドストレージではなく通常のHDDのみの構成であることを了承願いたい。改めて、CPUはCore i7-4700MQ、メモリはPC3-12800 8Gバイト(シングルチャネル)、Intel HD Graphics 4600(CPU内蔵)、1TバイトHDD(5400rpm)、64ビット版Windows 8という構成だ。参考として、前回レビューした第3世代Coreプロセッサー搭載のLaVie GタイプL快速モデル(GL277GDGW/Core i7-3630QM/8Gバイト×2メモリ)のスコアも併記する。

 まずWindows 8標準のエクスペリエンスインデックスから。確かにプロセッサ、メモリとも7.9とハイレベルのサブスコアだ。ただしグラフィックスは5、プライマリハードディスクは5.9とやや低い。グラフィックスはメモリがシングルチャネルであること、プライマリハードディスクはデータストレージがHDDであることが原因だろう。


photo CrystalDiskMark 3.0.2

 CrystalDiskMark 3.0.2で計測したHDDのデータ転送速度も、確かに2.5インチHDDとして並のスコアで、シーケンシャルリード/ライトこそよいが、512K、4Kのランダムリードはハイブリッドストレージ搭載の前モデルLaVie GタイプL比でも大きく見劣る。

 PCMark7のスコアもストレージ性能が大きく影響するため、全体的にふるわない、CINEBENCHのスコアもCPUで6.9、CPU(シングルコア)で1.5と、いずれもCore i7-3740QM搭載のLaVie Lにわずかだが見劣った。これは、CPUのマルチスレッド/シングルスレッド処理性能の差とみていいだろう。


photophoto Core i7-4700MQの本機とCore i7-3630QM搭載の前モデル(カスタマイズモデル)でベンチマークスコアを比較。左:Windowsエクスペリエンスインデックス、右:PCMark7
photophoto 同じく、左:3DMark、右:3DMarkVantage
photophoto 同じく、左:CINEBENCH 11.5、右:CrystalDiskMark 3.0.2
photophoto 同じく、左:ストリートファイターIVベンチマーク、右:モンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】

 本機が搭載するCore i7-4700MQ(最大3.4GHz)は、LaVie GタイプL搭載のCore i7-3740QM(最大3.7GHz)よりTurbo Boost 2.0での最高クロックが300MHz低い。新世代のアーキテクチャ面でのアドバンテージは感じるが、CPU自体の比較でいえばCore i7-4700MQよりもCore i7-3740QMのほうが若干性能が高いようだ。

 3DMarkVantageのスコアは、Entry/Performanceともに総合スコアとGPU Scoreはほぼ互角、一方のCPU ScoreはLaVie GタイプLが少し高めだ。こちらはメモリがシングルチャネルであることを考えれば健闘しているといえる。さらに3DMarkでは、LaVie GタイプLにかなり劣る結果で、ストリートファイターIVベンチマークとMHFベンチマーク【絆】も20〜30%ほどLaVie GタイプLより低いスコアだった。

 バッテリー動作時間は、海人氏のbbench 1.01を利用して測定した。設定は、無線LAN(2.4GHz帯802.11n)で常時接続し、Bluetoothオフ、ワイヤレスマウスオン、電源プランは「バランス」(バッテリー動作時のディスプレイの輝度を40%に固定)に設定し、「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」「10秒間隔でのキーストローク」で行ったところ、残量6%で休止状態に移行するまで2時間42分動作した。こちら、以前にテストしたLaVie GタイプLよりも20分ほど短かった。試作機ということでもう少し伸びる余地はあると思われるが、プライベートルームに据え置いて使うこのクラスのノートPCとして、新世代CPUだからといって数時間単位でバッテリー動作時間が伸びることはない感じである。

 なお、アイドル時や低負荷時はファンが回っていることが分かる程度の動作音であり、高い負荷をかけてもそれほど大きくならない。クアッドコアCPUを搭載していることを考えるとかなり優秀だ。ボディも特に発熱が高い部分はなく、発熱の処理は優秀である。

photophotophoto LaVie L(LL850/MS評価機) デバイスマネージャ画面の一部

 802.11acでの通信については、ルータ親機にNECアクセステクニカ「AtermWG1800HP」を用い、5GHz帯802.11ac接続と2.4GHz帯802.11n接続の速度差をルータにギガビット有線LAN接続したPC(VPCZ21 SSD RAID 0)へアクセスした際のスループット値を比較した。ちなみに本機の11ac Draft対応無線LANモジュールは理論値最大867Mbps(2×2 MIMO)の通信をサポート。対して802.11n接続は最大300Mbpsとなる。

photophoto iperfで測定した無線LANスループット値 左:802.11ac Draft接続、右:2.4GHz帯802.11n接続

 iperfで計測したスループットは、802.11ac接続が183Mbps、802.11n接続は31.9Mbps。あくまで評価環境で比較した結果であり、特に802.11n接続は2.4GHz帯が他の無線LANアクセスポイントでチャネルがかなり混雑している状況での比較であるのは了承願いたいが、評価環境においては約573%の速度向上が確認できた。802.11acは比較的すいており、マルチチャネルも確保しやすい5GHz帯を用いるため、スマートフォンの普及や公衆無線LANサービスの乱立とともに混雑傾向にある2.4GHz帯無線LANより、無線LANでのデータ通信速度が向上する可能性は高いと言える。

全体に魅力が底上げされ、完成度がアップ

photo  

 本機の想定実売価格は、今回評価(ただし、ストレージ仕様は異なる)した上位モデルで20万円前後、一部仕様が異なる下位モデルで19万円前後となる。また、仕様や付属ソフトウェアの構成カスタマイズが可能なNEC Directモデルは最小構成価格で14万5000円前後からだ。店頭モデルはOffice Home and Business 2013をプリインストールするが、NEC Directモデルは他のエディション、あるいはなしとする選択肢もある。

 新世代CPU(Haswell)については、現時点ではあまりアドバンテージがないと考えてよいが、今後AVX2や新しい拡張命令に対応したソフトも登場してくるはずで、1〜2年後は、CPUがIvy BridgeかHaswellかの違いで価値が変わっていることはあると思う。もちろん、タッチ対応、かつフルHD表示対応のIPS液晶となったディスプレイ、802.11ac無線LAN、キーボードに防滴機構が加わるなど、LL850/MSのノートPCとしての完成度はさらに高まった。今後数年、家庭内/プライベートルームのメインノートPCとして活躍できる実力を十分備えている。

NEC Direct(NECダイレクト)


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