9月4日にハイニックスの中国工場で火災が発生した影響で、9月5日にPC用DRAMモジュールの価格が1割以上跳ね上がった。これを受けて、一部のショップに値上がりを懸念してDDR3メモリを駆け込みで買いに来たユーザーがみられたという。しかし、街全体では冷静な見方が広がっている。
パソコンショップ・アークは「店頭売価が上がるとしたら、仕入れ値が更新される週明け以降でしょうけど、火災の影響自体はそれほどでもないようですし、他社のDRAMが市場でダブついていることもあるので、店頭売価に反映される前に打ち消される可能性が高いと思います」と語る。メーカーや代理店、ショップのストックといった複数の“クッション”を通過して、店頭価格が変動するには至らないという声が多勢だ。
BUY MORE秋葉原本店も「DRAM価格の上昇がメモリの値段に反映されるとしたら、メモリが市場全体で品薄になるときだから、パソコンの新モデルが大量に生産される年末ごろでしょう。DRAM価格の上昇が長引けばそういった可能性はあると思いますが、もともと値上がりしやすい時期なので、そのときに火災の影響だと明確に言えるかは分からないですね」と話していた。
今週末にメモリを急いで買う必要性は薄そうだが、長い目で動向をチェックしておくのもいいかもしれない。
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