「家庭内のさまざまな機器やアプリサービスをPCに“プラス”して、より便利に楽しむ時代が来る。PCはより“イノベーティブ”、タブレットもしかり。それがPC+の考え方。周辺の機器はもちろん、サービスも含めてしっかり提案していく」(NECパーソナルコンピュータの小野寺忠司執行役員)NECパーソナルコンピュータは10月15日、PC製品の2013年秋冬商戦向けモデル全6シリーズを発表。2013年10月18日より順次発売する。
ラインアップは以下の通り。PCカテゴリの商品はいずれも2013年10月18日にリリースするWindowsの新バージョン「Windows 8.1」を採用する。
今回は、世界最軽量(NEC調べ 2013年9月1日現在)をうたう超軽量+超高解像度モデル「LaVie Z」と3波5チューナー仕様の多機能テレビPC「VALUESTAR N」のフルチェンジが目玉。特にLaVie Zの高解像度モデルは、他社通常モデルでは1キロほどはある13.3型サイズのクラムシェルボディながら、約795グラムの超軽量ボディに刷新。さらに2560×1440ドット表示の超高解像度ディスプレイ、9.2時間の長時間動作性能も備え、ビジネスユーザーやヘビーユーザーにも響くモバイル性能をいっそう強化させた。
さらにタッチパネル搭載モデルも追加し、「軽量+タッチ」のニーズにも応える。同等サイズのボディにフルHD(1920×1080ドット)表示対応のタッチパネルを実装し、タッチパネル搭載Ultrabokで世界最軽量(同上)とする約964グラムと14.5時間の長時間動作を実現した。軽量を徹底追求した高解像度モデルに対し、タッチモデルはタッチ対応とやや容量の多いバッテリーを実装する仕様とし、より長時間のバッテリー動作が行える。


LaVie Z(LZ750/NS)の内部。バッテリーを29.6Whと前モデルの33.3Whより小容量化し、さらにLaVie Zならではのマグネシウムリチウム合金を採用したロワーボディを0.5ミリ厚→0.4ミリ厚に薄型化、ディスプレイ部材、そのほかもろもろの部材で軽量部品を選定する取り組みにより、前モデル比80グラムの軽量化を実現した。SSDはmSATA接続で最大256Gバイト。(4Gバイト固定のシングルチャネルメモリの仕様はさておき)できれば512GバイトSSDモジュール構成も用意してほしかったところ液晶一体型PCのVALUESTAR Nも「PCならではの家庭向けエンターテインメント機能」をさらに強化し、“イノベーティブ”な家庭内/プライベートルーム向けPCとして訴求する。PC搭載では世界初とする「3波5チューナー」を内蔵し、PC(Windows)の起動なしにすぐテレビ放送を視聴できる「ぱっと観テレビ」と多機能テレビソフトウェア“SmartVision”で活用する4番組の同時視聴・録画を可能とする「3波4チューナー」の機能を利用できる。ソフトウェアには、個人が普段視聴する時間帯やチャンネル、録画キーワードを自動分析し、時間帯別に電源オン時のチャンネルを自動選択する「おはようマイチャンネル」や、番組ごとの“盛り上がり度”を分析する機能など、放送をより便利に試聴できるようにするPCならではのテレビ活用機能を搭載する。
もう1つ「磁性流体ドライバ搭載スピーカー」の実装も世界初(PC搭載スピーカーとして)の特長だ。VALUESTAR Nシリーズは、これまでデスクトップ最上位シリーズに位置付けていた23型サイズのVALUESTAR Wシリーズを廃し、23型モデルと21.5型モデルで一本化し“より分かりやすく、選びやすくする”方針に改めた。ウーファー付きの2.1チャネル構成でサウンド面のパフォーマンスを追求したVALLUESTAR Wシリーズの特長を継承し、23型の新VALUESTAR Nシリーズにヤマハ監修の「新YAMAHAサウンドシステム」スピーカーを搭載する。従来フルレンジユニットのみだったFR-PORT方式ユニットをベースに、低音再現のためのウーファーも1ユニットに収めた2Way仕様とし、さらにフルレンジユニットは固形マグネットではなく「磁性流体」(磁性を帯びた流体)で駆動するドライバを採用。よりクリアな音質を再現できるよう工夫した。「PC内蔵スピーカーとして最高クラスのサウンド性能があると自信がある。よくある家庭用ミニコンポステレオ機器で聞くなら、こちらの方が高音質ではと思う。形としては目立たないかもしれないが、それだけコストと時間をかけてヤマハさんとじっくり開発した自信作」(説明員)。
NECはPCカテゴリはもちろん、「タブレット領域」も積極推進する考えだ。今回のPC新モデルに加え、7型/10.1型のAndroidタブレット「LaVie Tab E」、および10.1型のキーボード付きWindowsタブレット「LaVie Tab W」も用意し、NECパーソナルコンピュータおよびNEC レノボ・ジャパングループとして展開するレノボ・ジャパンとともに「PC+」をテーマに掲げ、その戦略に沿った商品群──まずはタブレット領域の製品を拡充していく。
「現在はPC、タブレットとカテゴリ分けされているが、将来はあらゆる機器──PC、スマートデバイス、AV機器はもちろん、白物家電や自家用車、公共交通機関なども含め、機器とサービスは隔てなく自然に連携できことがあたり前となる時代が来る。この時にユーザーがそれぞれ使う機器をPCに“プラス”する目的でPC+と位置付けて展開し、急激な時代の変化とともに、直近ではタブレットに対して積極的にアプローチする。そして今後はPC+を担う製品群をPC、スマートデバイス、サービス、アプリを含めてしっかり立ち上げ、提案する。タブレット・スマートフォン分野がPC分野を食い、“PCが終わる”という話では断じてない。PCも一緒に正統進化、イノベーションしていくことでPC+戦略が成り立つためだ」(NECパーソナルコンピュータの小野寺忠司執行役員)
直販サイトでは、OSのエディション、CPU、SSD、Officeの有無/エディションなどをカスタマイズして注文できる「LaVie G タイプZ」などを用意する。例えばOfficeが不要であれば、“なし”とすることで、店頭モデル比で1万9000円〜2万2000円ほど初期コストを抑えられるNEC PCの直販サイト「NEC Direct」で販売するモデルは、店頭モデルにはないハイスペック構成、あるいは不要機能やソフトウェアを省いたシンプル/低価格志向の構成でオーダーできるカスタマイズメニューを用意する。
LaVie Zの直販モデル「LaVie G タイプZ」は、
などをカスタマイズできるほか、「USB-LAN変換アダプタ」「USB-VGA変換アダプタ」や「スペアACアダプタ」などの純正オプション、周辺機器も一緒に注文できる。

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