NECパーソナルコンピュータは11月7日、Windows 8.1に最適化したWindowsストアアプリ「My Time Line Version 2」を公開した。
My Time Lineは、「個人の関心度」を理解する独自のパーソナライズ機能を実装した情報リーダーアプリ。「注目度分析エンジン」と「興味分析エンジン」、2つのフィルタリングエンジンを実装し、日々/時間帯別のニュース記事一覧を「自分好み/自分専用」に自動で仕立てる独自機能を搭載する。
My Time Lineは先だってNECの個人向けPC2013年秋冬モデルにVersion 1をプリインストールしていたが、今回のVersion 2よりWindowsストアで無償公開し、NEC製以外のWindows 8.1搭載デバイス(PC、タブレット)でも利用できるようにした。また、新たにfacebook連携機能(記事に対し直接「いいね!」やコメントを付けて投稿可能に)、キーワード検索機能、動画付きチュートリアルなどの機能を追加し、コンテンツ提供社を25社65サイトに増やす機能強化も図った。
注目度分析エンジンは、Twitter全体のリツイート数より「“今”注目されている話題や事柄」の情報を分析し、アプリへ情報を反映するもの。一方の興味分析エンジンは、ユーザーがMy Time Lineで記事を見た/いいね!(facebook連携)した/コメントした──などの行動から自身の興味を推定・分析する機能を持ち、「ユーザーの興味度を自己学習する」のがポイントだ。


2つの分析エンジン「注目度分析エンジン」「興味分析エンジン」を組み合わせることで、多種多様であふれかえる情報の中から「自分が興味のある情報」だけをピックアップして表示できるのが特長。例えば、PC製品の記事を多く見ていれば「IT・コンピュータ」カテゴリの記事が上位に、猫のおもしろ画像記事に“いいね!”すれば今後「おもしろ」あるいは「ペット」カテゴリの記事が並び、さらに(自分は知らなかったが)“優勝セールの割引率”が世間で話題になっていたとすれば、それに関連した情報が「11月6日の午後」──の“あなたにお勧め”の記事としてトップページにピックアップされる。
2つのフィルタリングエンジンを併用することで、「自分がほしい情報だけ」を分析する以外に、「逃すと乗り遅れる話題」も拾ってくれるのがおもしろく、なるほど確かにその情報があるのはうれしいぞ──と感じられる。そもそもの情報の取得方法についても、いわゆるRSSリーダーで望む情報・サイトのみをフィルターするやり方はあるが、それにはIT系の知識がやや必要。My Time Lineはリストアップされる記事配信サイトを日本の主要サイトに厳選(事前登録)し、かつ初期設定不要の仕組みとし、初心者も安心して使えるよう工夫している。

最初は未学習(カテゴリタグがすべて青色 写真=左)だが、使っていく(記事を見る/見ない、いいね!する──など自身で行動する)うちにアプリが嗜好を学習していき(カテゴリタグが赤色に変わり、表示順も変わる 写真=右)、分析情報に応じた「自分好み」の情報が自動的にピックアップされるようになっていく。利用頻度にもよるが、2、3日ほどでタグが赤っぽく色付きはじめ、2週間ほどで学習がほぼ完了するという。また、何らかの心境の変化(例えば、彼女ができる、転職する、新しい趣味ができる──など)で望む情報は変わるが、そうなればそれに応じて再学習し、表示される情報の傾向も自動的に変っていく「My Time Lineは昨今の情報収集方法において、“画一的な情報しかない”(ポータルサイトは広く情報が載っているが、自分にぴったりの情報があるとは限らない)、“情報を探すのに時間がかかる”(複数の専門サイトを渡り歩くか、自身で多くのRSSフィードを事前登録しておく必要などがある)、“情報の信頼性が乏しいことがある”(信頼できるサイト/情報なのかを判断しながら自身で情報を収集しなければならない)といった不満・不安点を解消し、Windows 8.1をさらに安心・簡単・快適に使ってもらえるよう開発した。使えば使うほどアプリが成長するので、使うたびに“ほう、分かってるね(ニヤリ)”と感じてもらえるはず。無料なのでWindows 8.1ユーザーはぜひ試してみてもらいたい」(NECパーソナルコンピュータ My Time Line開発担当の岩本義樹氏)
「なぜNECが? という問いについて。NECはPC機器の価値を高める“PC+”の提案とその訴求に注力している。だからこそNECが率先してやることに意義がある。自らWindows 8.1にふさわしいアプリ/使い方をメーカーから積極的に提供していくことで、多くのユーザーにPC/タブレット機器の価値を分かりやすく提案できる」(NECパーソナルコンピュータ 商品企画本部の山下敏嗣本部長)


NECパーソナルコンピュータ 商品企画本部の山下本部長「コンテンツの多様化により得られる情報量は増えているが、多すぎるゆえ埋没して探せないこともある。個人の趣味や興味に合致する機能──としてPCに“+”する目的で開発した。今後も“PC+”を実現するイノベーションを積極的に発信していく」
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