米Microsoftは10月21日(現地時間)、PCエキスパートやITプロ向けに提供している次世代Windows OSの初期プレビュー版「Windows 10 Technical Preview」(以下、Windows 10 TP)を初めてアップデートした。製品としての発売は2015年後半の予定だ。
アップデートの内容は、同社の公式ブログ(Blogging Windows)で公開している。Windows Update経由で自動的にアップデートが行われ、Build番号は「9841」から「9860」に上がる。手動でアップデートする場合、「PC Settings」→「Update and recovery」→「Preview builds」と進み、「Check Now」ボタンをクリックすることで更新可能だ。ダウンロードサイズは2〜2.74Gバイト(CPUのアーキテクチャや言語に依存する)。
10月1日にWindows Insider Programを通じて一般公開されたWindows 10 TP。13日には同プログラムの登録ユーザーが100万人を突破し、Windows 10TPの改善用に配布した「Windows Feedbackアプリ」を通じて25万件以上のフィードバックが寄せられたという。これに基づき、今回のBuild 9860では約7000の改善と改良を行った。また、以下の新機能を追加している。
Windows PCのアクションセンターといえば、セキュリティとメンテナンスの設定についての最新情報を一覧表示する機能だが、今回追加されたのはWindows Phone 8.1にも導入されているユーザー側の最新情報を通知する機能だ。スマートフォンのように、受信したメールやSkypeのメッセージ、SNSの投稿、カレンダーのイベント、Windowsストアなどの情報が1カ所でまとめて確認できる。
マルチディスプレイ環境で作業しているとき、キーボードショートカット(Windows+Shift+矢印キー)を使って、アクティブなアプリを別のディスプレイに移動できるようになった。
Windows 10 TPには仮想デスクトップ機能が用意されているが、デスクトップ間を移動しているときにアニメーション効果が加わった。デスクトップの切り替え動作が分かりにくいというフィードバックを受けた改善となる。
「PC Settings」→「Update and recovery」と進み、「Preview builds」のメニューを変更することで、今後のアップデートを受け取るタイミングについて設定できる。初期設定は公開直後の問題を回避できるよう少し待ってからアップデートを受け取る「Slow」だが、準備が整った段階で直ちにアップデートを受け取る「Fast」を選ぶことも可能だ。
「Preview builds」のメニューで「Fast」を選択すると、初期設定の「Slow」より早いタイミングでアップデートを受け取れる。Fast設定でアップデートしたPCエキスパートのチェックが済んだタイミングで、Slow設定のユーザーへ提供されるという流れだ
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