2014年6月、東京が「Flyover」の対応地域に追加されました。Flyoverとは、2012年にアップルが発表した、空から地表を見下ろすことのできる3Dマップ機能のこと。360度視点を回転させ、空を飛ぶ鳥のように自由な角度から立体的な街を眺めることができます。
以前連載で取り上げた「アップルとGoogle、空から見下ろした東京を比べてみた」では、「Flyover City Tour」機能が、iOS 8βに搭載されることをお伝えしました。iOS 8からは「Flyoverツアー」として、世界の観光名所を都市ごとに自動で案内する機能が追加されています。
アジア地域では東京が唯一Flyoverツアー対応都市に選ばれているということで、早速東京ツアーに出発! しかし約2分半かけて巡ったのは、東京タワー→赤坂璃宮→国会議事堂→江戸東京博物館の4カ所でした。
うーん、なかなかディープなチョイス。東京タワーや国会議事堂は定番ですが、ほかにも浅草寺や渋谷のスクランブル交差点、スカイツリー、皇居、明治神宮など、有名かつFlyover映えしそうな立派な建造物があるのでは……!
そこでほかの都市を巡ってみると、
ニューヨーク:自由の女神→ブルックリン橋→フラットアイアンビルディング→エンパイアステートビル→クライスラービル→セントラル・パーク
パリ:エッフェル塔→ルーヴル→ノートルダム大聖堂→グランパレ→エトワール凱旋門
ロンドン:バッキンガム宮殿→ウェストミンスター寺院→エリザベス・タワー(ビッグ・ベン)→ロンドンアイ→30セント・メリー・アクス→タワー・ブリッジ
どこもよく目にするような、スタンダードな観光地です。やはり渋いセレクトは日本だけ……? と不思議に思いつつよくよく調べてみると、米メリーランド州のボルチモア、ワイオミング州のシャイアンなど、観光地どころか都市ごと(日本人にとっては)マイナーな場所が選ばれていたりします。
ボルチモア:M&Tバンク・スタジアム→国立水族館→ボルチモア・シティ・ホール→バンク・オブ・アメリカ・ビル→エマーソン・ブロモ・セルツァー・タワー
シャイアン:ワイオミング州議会議事堂→ワイオミング州立博物館→シャイアン市内
雑! 市内って雑!
現在、約90のFlyover対応都市の中から、約40都市がFlyoverツアーに対応しているようです。ボルチモアやシャイアンのような場所が選ばれている一方で、同じ米国内のロサンゼルスやラスベガス、シカゴのような大都市はツアーに未対応で、チョイスが本当に謎です。技術面か、はたまたアップルらしい理由が何かあるのでしょうか。ツアーの対象に選ばれた理由を調べるのも、楽しみの1つになりそうです。
Flyoverツアーは始まったばかりなので、今後より対応都市が増えることが予想されます。日本では東京の次にどの都市が選ばれるのでしょうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.