Oculus Riftを実際に体験してしばらくして気づいたことが1つあります。それはVRコンテンツのクオリティはホストPCの性能に依存するということです。
冒頭でも触れましたが、Oculus RiftではOculus Ready PCと呼ばれるかなりハイスペックなPCを必要としますが、それでも推奨されているスペックのPCが最高品質のクオリティを提供できるわけではありません。
推奨スペックはあくまでも最低限Oculus Riftの世界を実現するレベルであって、よりハイスペックなPCを用意すると、アプリケーションによっては、さらに高画質な設定に切り替えられます。
しかし、現状では個人で購入できるハイエンドのGPUを搭載しても、まだまだスペックに余裕はありません。今後Oculus Riftの購入を検討している人は、現在のOculus Ready PCのスペックに気を付けてください。現状でスペックを満たしていても、そのPCが将来も満足にOculus RiftのVRコンテンツを再生できるかは分からないので、PC側も将来的にアップグレードしやすいようなシステムを選ぶのがおすすめです。
例えば、5月6日(現地時間)に発表されたNVIDIAの新世代グラフィックスカード「GeForce GTX 1080」などは、従来のGPUと比較しても飛躍的に性能が向上し、VRにも最適化されています。このような新しいGPUなどに柔軟に対応できるPCを選択しておくことが、結果としてコストパフォーマンスの高い投資になると思います。
こうした最新GPU事情については、僕のポッドキャスト「backspace.fm エピソード148」でも、コンピュータグラフィックス事情に詳しいゲストを迎えて詳しく語っています。興味がある方は、ぜひこちらも聞いてみてください。
3回に渡り、Oculus Riftがもたらす仮想現実の世界をレポートしてきましたが、いかがでしたか。
繰り返しになりますが、VR HMDは体験してみないとその感動が分からないデバイスです。実際に僕もレビューの第1回で書いた通り、買う前は少し冷めた目で見ていましたが、実際に製品版が届いて試してみたら印象がガラリと変わって、今ではその新しい体験の素晴らしさに興奮しています。
この魅力をWebページでどのように伝えるべきかかなり悩みましたが、本稿で少しでもOculus Riftや最新VRについて興味を持っていただけたら幸いです。2016年はますますVRが盛り上がる年になるので、引き続き機会があれば、こうした情報を発信していきたいと思っています。
なお、今回スクリーンショットで紹介した内容は、僕のYouTubeチャンネルで動画を公開しています。動画も併せればもう少し魅力が伝わると思いますので、興味がありましたらぜひチェックしてみてください。
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