サードウェーブデジノスの「Diginnos DGM-S12Y」(以下「S12Y」)は、Core m-6Y30(0.9〜2.2GHz)を搭載するデタッチャブル(キーボード着脱式)の2in1 PCだ。カバーキーボードやデジタイザーペンが付属するため、オプション品を買い足すことなくすぐに2in1 PCのメリットを享受できる。
外観編のレビューから3カ月弱経過してしまったが、この記事では4GBメモリ・128GB SSDという構成の中位モデル「S12Y-4128」を実際に使った上で、気になるポイントをチェックしていく。
S12YにはUSB 3.0端子が2つある。1つはコネクターの裏表を気にせず接続できるType-C端子、もう1つは伝統的なType A端子だ。
Type-C端子は、スマートフォンを中心に搭載機器が増えてきているが、まだ普及途上。より多くのUSB機器を生かすという観点では、Type A端子も備えていることは歓迎したい。プレゼン資料やワークシートをUSBメモリでやりとりしたり、キーボードやマウスを接続したりする際に便利だ。欲をいえばType A端子が2つあればもっとうれしかったのだが……。
先述の通り、S12Yにはデジタイザーペンが付属している。このペンはN-trig製で、単6電池1本で駆動する。製品には試供品の電池も付属するので、買ってすぐに使い始められる。
デジタイザーペンの書き味は非常に良好で、S12Y本体の画面に対してツルツルと滑りすぎるということもなければ、ザラザラし過ぎて引っかかることもない。「OneNote」や「Sticky Notes」などを使ったメモ取りも事情に良好だ。
ただし、単6電池の入手性が若干問題だ。ちょっと大きめの家電量販店、あるいはWeb通販なら買えるが、近所のコンビニエンスストアではまず置いていない。予備電池を用意する際は気を付けよう。
S12Yに付属するカバーキーボードは、しっかりとストロークを確保した打ちやすいものだ。タッチパッドの左上には、Windows Hello対応の指紋認証センサーも備えており、パスワードレスでの利用に便利だ。また、デジタイザーペンと一緒に持ち運ぶ際に便利なペンホルダーも備えている。
ただし、外観編でも触れた通り、US(米国)配列キーボードを無理やり日本語配列とした部分があり、一部の配列が特殊になっている。ここは次期モデルで改善してほしいところだ。
また、カバーキーボードは「裏返して」使うことを想定していない。着けたまま手に持ってペン入力しようとすると、キーやタッチパッドが「誤って」反応することがあるのだ。手に持ってペンを使う場合は、面倒でもカバーキーボードを外すようにしたい。取り付けたまま使えたらもっと良いのだが……。
Diginnos DGM-S12Yは、全体としては過不足ないパフォーマンスを持つ2in1 PCだ。5月4日現在、ドスパラでの販売価格は4万9980円(税別)となっており、より買い求めやすい価格となっている。
「デタッチャブル2in1 PCに興味があるけれど、どんなものか試してみたい」「デジタイザーペンの使えるタブレットPCを買いたいけれど、価格が……」と思っている人には特にお勧めだ。
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