EdgeブラウザのChrome対抗策 次なる一手はWindows 10からの分離か鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)

» 2017年05月23日 06時00分 公開
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EdgeがWindows 10から巣立つ日

 PCとスマートデバイスが混在する現状でもWebブラウザは依然重要な存在ではあるが、かつての「Netscape vs. Microsoft」といったブラウザ戦争が起きていた時代とは事情が異なる。ブラウザを制するものが全てを制するわけではなく、技術的なトレンドリーダーとして影響力を行使できるという程度にすぎない。

 MicrosoftもWindows 10や全社的なメッセージとしてEdgeのみを前面に押し出すわけにもいかず、例えば2017年であれば、Windows Mixed RealityやAI分野でのメッセージング処理の重要性を説くなど、使えるリソースは限られている。Edgeについては、どうしても地味な製品改良に終始せざるを得ないのが現状だ。

 最近同社は「Better battery life with Microsoft Edge」という公式ブログへの投稿で、ChromeとFirefoxの2つのWebブラウザと比較して、Windows 10ではEdgeの電力消費効率がよいことを訴える動画を紹介している。

動画が取得できませんでした
Microsoft Edge Experiment: Battery Life | Windows 10 Creators Update Edition

 これはバッテリー駆動時間のベンチマークテストでFirefoxとChromeが7時間または9時間だったのに対して、Edgeでは12時間以上を記録したことを紹介するものだ。

 パフォーマンスの改善や機能追加、中核技術である「ChakraCore」のオープンソース化など、日々改良が続いているEdgeだが、機能的にChromeに追い付くだけでなく、パフォーマンスと動作効率面でそれをさらに上回らないと真に使われるブラウザにはならない、との考えが開発の原動力になっている。

 もう1つ興味深い話としては、Microsoftが現在開発中で2017年秋に公開予定のWindows 10次期大型アップデート「Fall Creators Update(RS3)」において、「EdgeをWindows本体から分離する」するというウワサがある。

 米Neowinが複数の内部情報源からの話題として報じているが、RS3ではWindows 10からEdgeを切り離し、アップデートを独立したアプリとしてWindowsストア経由で行うようにすることを検討しているという。

 現在、EdgeはWindows 10の一部として提供が行われ、セキュリティパッチを除く大きな機能追加やインタフェースの変更は年2回の大型アップデート(Anniversary UpdateやCreators Update)を経て対応される。

 これを独立させてWindowsストア経由とすることで、こうした周期的な大型アップデートとは非同期のタイミングでの適時アップデートが可能になり、より新機能が追加しやすくなるというわけだ。当然、これは比較的頻繁にアップデートが行われるChromeを意識したもので、Edge支援策の一環というわけだ。

 とはいえ、既に確立されつつあるユーザーのブラウザ利用動向はよほどのキラーアプリやサービスが登場しない限り変化することはないだろう。Windows 10の標準ブラウザという以外のキャラクターを付与されたEdgeがどこまで飛躍できるのか、引き続きウォッチしていきたい。

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