学生向けの「Surface Plus」サービス 日本上陸前に終了へ:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」

» 2018年09月21日 16時30分 公開

 2017年8月に米Microsoftが米国でスタートした「Surface Plus」というサービスが、わずか1年余りで終了となった。

 Surface Plusとは、月額34ドル(Core m3搭載Surface Proの場合)などの定額制でSurfaceシリーズのデバイスを入手して利用できるサブスクリプション型サービスだ。24カ月などの満了期間に達した時点でデバイスを完全に所有できる他、満了を待たずとも18カ月に達した時点でアップグレード権を行使でき、そのまま別の最新Surfaceデバイスへと乗り換えられる。

 24カ月払いであれば年利(APR)0%で運用できるため、Surfaceを使い続ける限り最新デバイスを比較的安価に維持できるというメリットもある。いわば、AppleがiPhoneで提供しているサービス「iPhone Upgrade Program」のMicrosoft版だ。

Surface Plus 米国で展開していた「Surface Plus」

 Microsoftは2018年8月31日にこのサービスの新規受け付けを停止し、さらに管理コンソールとなる「Surface Plus Portal」を9月中に閉鎖すると予告している。

 ただ、既に登録済みのユーザーは継続してサービスを受けることが可能だ。24カ月の支払期間が満了したらSurfaceデバイスを手元に置いて使い続けられる他、18カ月時点で適用されるアップグレード権も引き続き行使できる。

Surface Plus Surface Plusのページに表示されたサービス終了の予告文

 非常に興味深いサービスではあったものの、日本に展開されることはなく、わずか1年余りで終了となったのは残念だ。米ZDNetのメアリー・ジョー・フォリー氏によれば、Microsoft側では現時点で説明することはないとしながらも、既存のSurface Plus契約ユーザーには同等のサービスを提供し続ける他、同時期にスタートした「Surface Plus for Business」について変更はないとしている。

 しかし、Microsoftが理由も告げずに突然サービスを終了したことで、逆に臆測が広がっている。

 Microsoftは8月末の同じ週に「Xbox All Access」という同種のリース契約サービスの提供を開始している。そのため、必ずしもこうしたサブスクリプション型サービスに興味がないわけではなく、今回のSurface Plus終了には主に2つの理由があるという。

 1つ目は契約しているファイナンス会社との関係だ。今回終了となったSurface Plusは、支払い仲介サービスのKlarnaとの提携によって提供されるサービスだが、Surface Plus for BusinessはSurface Membershipという以前のサービス名称の時代から続いているLiftForwardのサービス、そしてXbox All AccessはDell Preferredといった具合だ。今回のケースでは、Klarnaとの何らかの契約上の問題があった可能性がある。

 2つ目は「Surface Plusの利用そのものが少なかった」という説がある。1年ほどの期間で目標数値に達せず、早い段階でのクローズを決定したというものだ。Surface Plusはもともと学生をターゲットにしていたといわれ、そうした層にうまくリーチできなかったというわけだ。

 実際、直近では学生向けに本体価格を下げて「Chromebook」対抗を明確にした「Surface Go」をリリースしているわけで(日本のモデルはターゲットが異なるようだが……)、Microsoftが戦略上の転換を行ったという見方が正しいかもしれない。

 近年のMicrosoftは製品ラインの取捨選択や戦略の転換判断が恐ろしいほど早く、このようにわずか1年程度でサービスを終了するなど、非常に思い切りがいい。それを端的に示した例といえる。

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