とある自作PCユーザーが平成最後の年にふと目覚め、ほぼ5年ぶりにPCを新調した経緯をまとめた本連載。前回の記事では、乗り換え先に選定したIntel NUCの最新モデル「NUC8i7BEH」を細かく見てきました。
第3回となる今回は、Intel NUCにパーツやOSを組み込み、乗り換え元の自作水冷PCと比較してみました。さて、どれだけの性能差があるのでしょうか。約5年におよぶPCの進化とは?
早速、NUC8i7BEHを使ってPCを自作していきます。といっても、4本のネジを回してSSDと2枚のメモリを装着するだけでハードウェアの準備は完了です。2.5型ベイを使わなければケーブルも必要なく、至ってシンプルな形です。時間にして3分もかかりません。往年の自作ユーザーからすれば「これを自作というのか!」という声が聞こえてきそうですが、メモリとSSDをパチンパチンとプラモデルのようにはめ込むだけで済む形は、ある意味、自作本来の姿と言えるかもしれません。
今回組み込んだパーツは、メモリにPATRiOT製のSO-DIMM 8GB(DDR4-2400、1.2V)を2枚、ストレージはウエスタンデジタルのSSD「WD Black SN750 NVMe SSD」(1TB)としました。
このNVMe SSDは、M.2 2280フォームファクタ対応の片面実装タイプで、リード最大3470MB/s、ライト最大3000MB/sを実現したのが特徴です。専用アプリケーションをダウンロードしてインストールすれば、低電力モードを無効にしてピーク性能を維持できるゲーミングモード機能に切り替えることも可能です。
なお、OSは64bit版Windows 10 Homeを導入しました。
USBメモリからのOS導入も短時間で済み、アッという間に1台のPCができあがりました。OS導入時に、コルタナの設定が出るのも今のバージョン(1809)が最後となるのでしょうか。
すぐにベンチマークテストへ移るのも味気ないので、まずは2画面の4K出力を試してみました。別途、USB Type-C(DisplayPort over USB Type-C)出力によるデイジーチェーン接続対応モニタを用意すれば、3画面の同時出力も可能という頼もしい性能を備えていますが、ここでは43型の4K液晶TVと28型の4K液晶ディスプレイに同時出力してみました。
何事も見た目で判断してはいけないとは分かっていますが、超小型のボディーから3840×2160ピクセル×2という広大な画面が表示される様は、思わず「おおっ」と声を上げてしまうレベルです。
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