自作PCについて書いた前回の記事が、1月に掲載したAppleの新型iPad Proを旧式iPadユーザーの視点や、旧iPhoneのバッテリーを交換などを超える反響があり、正直驚いています。やはり、自作PCは楽しいですよね。
今回は、ようやく手にしたIntelの新型NUC「NUC8i7BEH」を細かく見ていきます。
Intelが提唱したNext Unit of Computingこと「NUC」(ナック)ですが、いくつかのバリエーションが用意されています。大きく分けると、外付けGPUを備えた弁当箱サイズのゲーミング向け「NUC8i7HVK/HNK」などと、正方形ケースのスタンダードなNUCで、現時点で正方形のスタンダードなNUCは全10タイプがリストに上がっています。
ラインアップは、OSのWindows 10、メモリやストレージがセットになったモデルと、ベアボーンモデルに二分され、それぞれCPUにCore i7、Core i5、Core i3搭載モデルと、拡張用の2.5型ベイの有無などで構成されています。
ここで取り上げるNUC8i7BEHは、ベアボーンの最上位となるモデルで、CPUに4コア8スレッドで動作するIntel第8世代Coreプロセッサ(開発コード名:Coffee Lake-U)のCore i7-8559Uを採用しています。
動作周波数は2.7GHz、Turbo Boost利用時は最大4.5GHz、8MBの3次キャッシュを備えており、TDP(Thermal Design Power、熱設計消費電力)は28Wです。CPUは基板に実装されているため交換することはできません。下位モデルのCPUは4コア8スレッドのCore i5-8259U(2.3GHz、最大3.8GHz)、2コア4スレッドのCore i3-8109U(3.0GHz、最大3.6GHz)となっています。
最近では、デスクトップ版のCPUを使え、CPUの換装も容易なMini-STX規格準拠のASRock「DeskMini 310」や「DeskMini 300A」といったベアボーンキットも手に入れられますが、さすがにNUCに比べると大柄なボディーになってしまいます。こちらは、機会を改めて取り上げたいと思います。
続いては、NUC8i7BEHのパッケージを見ていきましょう。
NUC本体の他、付属品はACアダプターに電源ケーブル、VESAマウント用プレートや取り付け用ネジ、取扱説明書と至ってシンプルです。
従来モデルとの違いでいうと、ACアダプターの大型化が目に付きます。突起部分を除くサイズは、49(幅)×132(奥行き)×31(高さ)mm、重量は約304g(電源ケーブル含まず)と、一昔前のノートPCタイプになりました。出力は100〜240V 1.5A、入力が19V 4.74Aとなっています。
NUC本体のサイズは117(幅)×112(奥行き)×51(高さ、ゴム足含む)mm、重量は約565g(M.2のSSDとメモリ2枚込みで約585g)と、片手でちょっとおおきなハンバーガーを持ったようなイメージです。
一方、これまでアルミニウム製だったボディーがプラスチック素材になり、天板部分にあったダイヤモンドカットが省略されています。塗装を含めて外観では違いが分かりにくいのですが、手にした時の質感が異なり、少々安っぽくなってしまった感は否めません。
細かいところでは、両側面の吸気口と背面の排気口の形状が大きくなり、前面パネルを縁取っていたアクセスランプが通常のアイコンタイプになって、目障りではなくなりました。
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