6月に登場したAmazonの格安タブレット「Fire 7」の第9世代モデルは、音声アシスタント「Alexa」を搭載しているのが1つの目玉だ。わざわざホームボタンを押すことなくハンズフリーでAlexaを起動できるので、スマートスピーカーと同じ使い方が可能というわけだ。
もっとも、こうした2ウェイ製品といえば、専用品と比べると少なからず何らかの機能が欠けていたり、使い勝手が劣っていたりすることもしばしばで、試しもせずに「スマートスピーカーの代替になる」と決めつけるのは早計だ。実際のところどうなのか、早速試してみた。
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・AmazonのFire HD 10をスマートディスプレイとして使う「Showモード」を試す
・Amazonの格安タブレット「Fire 7」でAlexaハンズフリーモードを試す※本記事
まずは「Fire」自体の特徴をざっと紹介しておこう。Amazonの「Fire」シリーズは、KindleストアやAmazonプライム・ビデオ、Amazonミュージックなど、Amazon独自のデジタルコンテンツを楽しむためのタブレットだ。独自OS「Fire OS」はAndroidがベースだが、Google Playストアは使えず、自前のアプリストアを利用するのが特徴だ。
現時点でのラインアップは、10.1型の「Fire HD 10」と8型の「Fire HD 8」、および今回の「Fire 7」の3製品で、このうちFire HD 10は既にAlexaを搭載している。ホームボタンを押さずにAlexaを起動できるハンズフリーモードの他、画面付きスマートスピーカー「Echo Show」とほぼそっくりの画面に切り替えられるShowモードにも対応している。
今回のFire 7は、この2つのモードのうち、Alexaハンズフリーモードにのみ対応している。Showモードに対応したFire HD 10のように、スタンバイ時にトレンドなどの情報を表示させることはできず、通常、画面は真っ暗なままだ。呼びかけた時だけAlexaが起動し、音声コマンドに合致したアクションを実行してくれる仕組みだ。
初見の人にとっては特に違和感はないだろうが、Echo Showや、Fire HD 10のShowモードの利用経験がある人にとっては、それらしい表示ができないことは、多少なりとも戸惑いがあるだろう。同じAlexa対応でも、このように見た目が全く違うことは(製品ページではあまり詳しく書かれていないだけに)知っておいたほうがよい。
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