Optane Persistent Memoryの革新性は、NANDメモリよりもはるかに低レイテンシなデバイスであることに加えて、文字通り「Persistency(永続性)」を持つことにある。通電しなくともデータを保持できる不揮発性メモリでありながら、「メモリ(主記憶装置)」と同じような使い方ができるのだ。
メモリが永続性をもつことで、これまでにない運用が可能になる。分かりやすいメリットの1つが「SAP HANA」などに代表される「インメモリデータベース(IMDB)」だ。メモリ上にデータベースを構築し、低速なストレージアクセスを省くことで高速応答を可能にしたスタイルである。
IMDBでは文字通りメモリ上にデータベースを構築するため、DRAMシステムでは、電源を落としたらその内容は消え、再起動時にはストレージからデータベースファイルを読み出し、再構築することが必要になる。規模が大きくなればなるほどに、その時間はかかることになる。
一方、Optane Persistent Memoryシステムでは電源を落としてもメモリ内データベースの内容が消えないので、再構築不要ですぐにサービスを再開できる。Optane Persistent Memoryは、DRAMよりも低コストなため、大容量データベースを低コストで構築できるというメリットもある。
この他、超メニーコアCPUを生かした高密度仮想マシンサーバ用途や映像配信サーバのキャッシュ用途としてのアドバンテージなども紹介された。
単純に容量が大きいほど有利な映像配信サーバのキャッシュには、DRAMに近いレイテンシで低コスト大容量が可能なOptane Persistent Memoryのコストパフォーマンスがダイレクトに生きるというデモ。デモエリアの説明員によれば、DRAMのみのシステムと同じコストで2倍のキャッシング容量を持つサーバが構築できるという
これはインメモリデータベースの再起動時間の比較デモ。左のOptane Persistent Memoryシステムは19秒で終わっているのに対し、右のDRAMシステムは終わる気配がない。説明員によれば、10分程度で終わるだろうということであったOptane Persistent Memoryの今後はどうなるのだろうか。詳細を見ていこう。
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