ジャイアントキリングが起きた2019年――アキバの1年を振り返る【前編】2019年のアキバまとめ前編(1/4 ページ)

» 2019年12月30日 12時15分 公開
[古田雄介ITmedia]

 絶対王者たるIntelのCPUに、暗雲が立ちこめてきたのは2018年9月頃までさかのぼる。主力CPUのCore i5の在庫不足から端を発し、年末年始には新たに登場したハイエンドの「Core i9-990K」も枯渇するようになり、苦肉の策でBTO向けCPUをバルク品としてセット売りをする光景も見られるようになった。バルク品の販売は、メーカーからにらまれるリスクがある。それでも複数のショップが踏み切るくらいに、春頃までのCore iシリーズは市場を担う存在だったといえる。

在庫不足で苦しんだIntel、5月の大型連休でAMDがシェア逆転

 Intelも2月の「Core i5-9400F」を皮切りに、3月に「Core i9-9900KF」「Core i7-9700KF」「Core i5-9600KF」と、GPUなしモデルを投入して全般的な枯渇という急場をしのごうとしたが効果は限定的だった。当時、あるショップは「価格が“Fなし”のGPU搭載モデルとほとんど変わらないんですよね。値段の納得感が薄いとなかなか売れません」と話していた。

年明けに「大人気超レアCPU」と称されたCore i5-8400(1月12日、パソコン工房 秋葉原BUYMORE店)
Core i9-9900Kとi5-9600Kのバルク品販売POP(1月12日、ドスパラ秋葉原本店)
Core i9-9900KFとCore i7-9700KF、Core i5-9600KF(3月29日、TSUKUMO eX.)

 その後も、1カ月に数個の追加ラインアップがIntelからそっとリリースされるパターンは続き、少しずつ供給状況を改善していったが、根本的な解決にはいたらず、5月の大型連休には「直近の売れ行きではAMDが6:4で上回っています」(パソコン工房 秋葉原BUYMORE店)というコメントも聞こえるようになった。AMD陣営は2019年前半も「Ryzen 7 2700X」を筆頭に順調に売れ行きを伸ばしており、潤沢に在庫していることもあってついに主流に躍り出たといえる。

 そして、5月末に第3世代Ryzenが発表されたことで大勢は決定的になった。対応するAMD X570チップセット搭載マザーボードとともに7月7日午後7時に売り出され、雨天にもかかわらず700人を超えるユーザーが街に集合した。最上位の「Ryzen 9 3900X」を中心に人気を集め、その後も勢いが衰える気配はなかった。

4月末に限定版として「Ryzen 7 2700X 50th Anniversary Edition」も登場した(6月7日、パソコン工房 秋葉原BUYMORE店)
第3世代Ryzenの夜販売直前(7月7日、パソコンSHOPアーク前)
12コア24スレッドのAMD「Ryzen 9 3900X」(7月5日、パソコン工房 秋葉原BUYMORE店)

 そして、新型CPUが11月に相次いで登場した。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月12日 更新
  1. 10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力 (2026年03月10日)
  2. 「MacBook Neo」を試して分かった10万円切りの衝撃! ただの“安いMac”ではなく絶妙な引き算で生まれた1台 (2026年03月10日)
  3. きょう発売の「MacBook Neo」、もうAmazonで割安に (2026年03月11日)
  4. 新型「MacBook Air」はM5搭載で何が変わった? 同じM5の「14インチMacBook Pro」と比べて分かったこと (2026年03月10日)
  5. セールで買った日本HPの約990gノートPC「Pavilion Aero 13-bg」が想像以上に良かったので紹介したい (2026年03月11日)
  6. リュック1つで展示会セミナーの音響セット構築レポ 現場で得た“2.4GHz帯混信地獄”を生き抜く教訓 (2026年03月11日)
  7. 最新Core Ultra X7 358Hの破壊力! 16型OLED搭載で内蔵GPUがディスクリート超え!? Copilot+ PC「Acer Swift 16 AI」レビュー (2026年03月10日)
  8. 出張や通勤で荷物が増えても安心な「ミレー ビジネスリュック EXP NX 20+」が27%オフの1万3865円に (2026年03月10日)
  9. 「iPhone 17e」実機レビュー! 9万9800円で256GB&MagSafe対応 ベーシックモデルの魅力と割り切り (2026年03月09日)
  10. 「GeForce NOW」がサービスをアップデート Apple Vision ProやMeta Questで最大90fpsのゲーミングが可能に (2026年03月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年