その名の通り、LAVIE First Mobileは、子どもが使う“最初の”PCというコンセプトで作られた製品で、メインターゲットは小中学生となる。そこで、小学校6年生の息子にLAVIE First Mobileを使わせてみた。
息子は、大のゲーム好きで、普段からゲーミングPCやNintendo Switch、プレイステーション 4やAndroidタブレットなどを駆使し、「Fortnite」やマイクラ、「大乱闘スマッシュブラザーズ」「ドラゴンクエストX」など、さまざまなゲームで遊んでいる。PCのキーボードにもだいぶ慣れてきたようで、自分でゲーム攻略サイトを検索できるようになった。小学校でもPCを使う授業がたまにあるそうだ。
まずは、キッズメニューから飛べるタイピング練習サイトで、タイピング練習をさせてみた。LAVIE First Mobileのキーボードは、普段息子が使っているゲーミングPCのフルキーボードに比べて、キーピッチがやや狭いが、あまり大きくない息子の手にはむしろちょうどいいようで、しばらく使っているうちに慣れて、自由にタイピングできるようになっていた。
息子にキーボードの感想を聞いた所、「サイズがちょうどよくて打ちやすい」とのことであった。
次に、息子が好きなマイクラをインストールして、遊んでみてもらった。
PC用のマイクラにはオリジナルの「Java版」と「Windows 10版」があるが、今回はJava版よりも動作が軽く、タッチ操作にも対応しているWindows 10版を利用した。設定はデフォルトのままで、キーボード接続時とタブレットモードの2つのスタイルでプレイしてもらう。
LAVIE First Mobileは、普段息子がプレイに使っているゲーミングPCと比べて性能はかなり低い。しかし、Windows 10版のマイクラは、実用的な速度で動いた。もちろん、オブジェクトの数が増えたり、設定を変更してより遠くまで表示されるようにしたりすると、動きにひっかかりが感じられるようになる。それでも、デフォルト設定のままなら十分遊べる。
息子は、タブレットモードなら自由な姿勢で遊べることが気に入ったようだ。「ちょっと(動きが)重いこともあるけれど、そうイライラせずに遊べるね」という。(息子談)。
その他、息子が最近はまっている音楽ゲーム「Sparebeat」もプレイしたが、こちらも問題なく遊べたとのことだ。
デジタイザーペンを使ってお絵描きにも挑戦してもらった。
ペンは細めだが、側面の消しゴムボタンも含め、書き心地はよいとのことだ。プリインストールされている「OneNote」は、筆圧検知にも対応しているため、手書きメモを取る際にも便利だ。
LAVIE First Mobileは、キーボードと合体した状態でも、重量は1.2kgを切っており、小学生でも楽に持ち運べる。息子も、「軽くて気に入った」とのことだ。
最後に、LAVIE First Mobileで幾つかのベンチマークテストを行ってみた。
PCの総合性能を計測する「PCMark 10」の結果は、総合が1434、Essentials(日常利用の性能)が3523、Productivity(オフィスアプリの性能)が2213、Digital Content Creation(写真や動画の編集性能)が1027であった。Coreプロセッサを搭載するPCと比べるとスコアは低いが、Webブラウズや文書作成といった、比較的軽い作業を行うには十分といえる。
ストレージの速度を計測する「CrystalDiskMark 7.0.0」のスコアは、シーケンシャル(連続)の読み出しがおおむね毎秒270〜280MB、書き込みがおおむね毎秒110MB前後となった。Serial ATA接続のSSDと比べると遅めだが、まずまずの速度が出ている。もちろん、HDDと比べるとはるかに高速だ(特にランダムアクセス)。
LAVIE First Mobileは、GIGAスクール構想の学習用端末として必要なスペックを全ての面で満たし、画面解像度やストレージ容量など、仕様例を上回っている要素も多い。丈夫で持ち運びやすく、子どもが初めて使うPCとしては完成度が高く、Office Home & Businessがプリインストールされていることを考えると、価格的にもリーズナブルだ。
これから進学や進級を迎える子どもにPCを用意するのなら、LAVIE First Mobileは有力な選択肢となるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.