未来を創る「子どもとプログラミング教育」

「プログラミング教育」が必修化されたのはなぜ? それを支える「GIGAスクール構想」とは?:短期集中連載「プログラミング教育とGIGAスクール構想」 第1回(4/4 ページ)

» 2020年04月16日 12時30分 公開
[石井英男,ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4       

オンライン授業に対応するための「著作権法」一部改正も前倒し

 計画が前倒しとなったのは、GIGAスクール構想だけではない。オンライン授業を自由に行う上で障壁となりうる「著作権法」の一部改正も前倒しで施行されることになった。

 現状の著作権法の枠組みでは、著作権者の許諾を得ずに教科書に掲載されている文章や問題、音楽などをインターネットを通じて配信することは「公衆送信権」の侵害に当たる。これは、学校が行うオンライン授業も例外ではない。

 「オンライン授業による公衆送信権の侵害」の問題は以前から議論されており、2018年5月に成立した改正著作権法では、新たに「授業目的公衆送信補償金制度」が盛り込まれた。簡単にいうと、オンライン授業の実施に伴い発生する著作権処理を包括的に行える仕組みを導入することで、学校側の手続き負担が大幅に減る仕組みが導入されることになったのだ。

著作権の一括処理イメージ オンライン授業における各種権利処理は、全て学校が行う必要があったが、それを文化庁長官が指定する機関(後述)に一括して委託する仕組みが導入されることになった

 この制度は「公布日から3年以内に施行」される予定で、新型コロナウイルスの感染が広がり始めた段階ではまだ未施行だった。

 しかし、4月7日の閣議後の会見において、萩生田光一文部科学大臣が同制度の施行を4月中に前倒しすることを表明。これに先立って、同制度における文化庁長官が指定する管理団体「授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)」が、制度が始まる2020年度に限り、学校が支払うべき補償金を無償とする予定であることを発表した。これにより、オンライン授業でも紙の教科書を問題なく使えるようになる。

SARTRASの資料 SARTRASが公表した資料。2020年度は特例で補償金を無償とする予定だ

 実際の端末配備には、少なくとも半年はかかると思われる。全国の公立小中学校ですぐにオンライン授業ができるようになるわけではないが、異例の事態に対応すべく、次々と施策を打ち出していることは評価したい。

前のページへ 1|2|3|4       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月29日 更新
  1. Windows 11でサインイン後に「画面が真っ黒になる」事象が確認される 発生時は暫定解決策あり (2026年09月28日)
  2. 圧倒的な通気性と航空モチーフのデザインが光る「ANAオリジナル タフな背中がムレにくいビジネスリュック」を試す (2026年09月28日)
  3. AnthropicがAIモデル「Claude Opus 5.5」を発表/OpenAIもAIモデル「GPT-6 Sol」「GPT-6 Luna」を投入 (2026年09月27日)
  4. 斜め吸気や底面ARGBなどThermaltakeの新作ピラーレスケースが話題に! Lexar製SSDはモデル数が拡充 (2026年09月28日)
  5. GeForce RTX 5080は30万円超えの空気感――GPU高騰の裏で見つけた7割引の水冷パーツと8万円台の小型PC (2026年09月26日)
  6. “Vision Pro級”のMR体験が約100gの軽量グラスで? 最新の「Meta VR Glasses」を試して分かった圧倒的な快適性 (2026年09月25日)
  7. 入手困難な「PS5 Pro」の販売がソニーストアで再開 発送は11月以降、購入申込み条件はPS5/PS4のプレイ実績60時間以上 (2026年09月28日)
  8. 新型「Mac mini」「Mac Studio」徹底レビュー! ローカルAIはついに“実用域”へ エージェントAIに事務仕事を任せて分かった驚異の進化 (2026年09月22日)
  9. 「約12万円のPS5 ProよりゲーミングPCを買った方がいい」は本当なのか? 同等スペックで組んだら価格は…… (2024年09月19日)
  10. Ryzen AI Max+を搭載したハイスペック9型ミニノート「GPD WIN Max 3」 (2026年09月28日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー