プロナビ

キングジム「フリーノ」は果たして買いか?(後編)6.8型のE Inkデジタルノート(1/3 ページ)

» 2020年08月13日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

 E Ink電子ペーパーを採用したキングジムのデジタルノート「フリーノ」について、前回は他のE Ink端末との違いや、基本機能についてチェックした。

 今回は実機を試してみないと分かりづらい細かい本製品の仕様について、調査/検証した結果を一問一答形式で紹介する。また、レビュー前編と合わせた本製品の総評も末尾に掲載するので、購入にあたっての参考にしてほしい。

→・キングジム「フリーノ」は果たして買いか?(前編)

フリーノ キングジムのデジタルノート「フリーノ」。付属デジタルペンによる手書き入力に対応する。Amazonでの実売価格は、税込み4万2000円前後だ

全般:アプリはインストールできる? E Inkの設定は?

Androidアプリはインストールできる?

答え:ノー

 本製品はAndroid 8.1をベースとしており、設定画面のデザインはAndroidそのままだが、自前でアプリをインストールすることはできない。そのため、電子書籍ストアのアプリを入れて電子書籍を読んだり、プリインストールされているDropboxを除く任意のクラウドストレージを使ったりはできない。

E Inkのリフレッシュなどの設定は変更できる?

答え:ノー

 読書端末によくある「6ページめくるごとに1回リフレッシュ」といった明示的な設定はなく、またOnyxの「BOOX」シリーズのような、白黒2値モードなどに切り替える機能もない。フロントライトの設定画面にあるコントラストの調節機能を使えば、見やすさについては柔軟に変更できる。またリフレッシュは画面上部のタスクバーから行える。

フリーノ フロントライトの設定画面にある「コントラスト」を使えば、濃淡をダイナミックに変更できる
フリーノ 左がもっとも淡く、右がもっとも濃い状態。淡くするとテキストの線もかなり細く出る

スクリーンショットは撮れる?

答え:イエス

 本体上部にある、電源ボタンとフロントライトスイッチの同時長押しで可能だ。ファイルはPNG形式で本体ファイル内に保存される。画面内にカラーの要素があった場合は、画面上では白黒表示でも、スクリーンショットはカラーになる。

フリーノ スクリーンショットでは、画面上では白黒に見えるカラー画像もそのまま保存される

ノート機能:デジタルペンは必須? ファイル名の命名ルールは?

ノートのフォーマットは何種類? 追加はできる?

 フォーマットは全12種類で、追加のフォーマットも4種類まで登録できる。具体的には、1080×1440ピクセルのPNG/JPG画像を用意し、本体のImagesフォルダに保存することで使えるようになる。

フリーノ ノートのフォーマット一覧。デフォルトではけい線の行間隔が1通りしかなく、もう少し行間が広いノートをほしいと感じることもしばしばなので、自作して登録すれば使いやすくなるだろう

キーボードからのテキスト入力には対応する?

答え:イエス

 テキストボックスを作り、そこにソフトキーボードから入力する形で、テキストを入力することは可能だ。ただし動作速度は緩慢で、まとまった文章を入力することは実質できないと考えた方がよい。パスワード入力など、やむを得ずキーボードから入力する場合のための補助という印象だ。

フリーノ ソフトキーボードからのテキスト入力は、仕組みとしては用意されているものの、レスポンスは遅く実用性には乏しい

ノートのファイルの名前はどのように付けられる?

 「Note 1」「Note 2」「Note 3」のように連番で付けられる。この状態で「Note 2」を削除し、その後に新規作成を選択すると「Note 4」ではなく「Note 2」になるので、連番に空きがあれば埋めていくルールのようだ。それゆえデータの移動時に上書きしがちなので注意したい。個人的には日時+連番という形にしてほしかった。

ノートはデジタルペンがないと書けない?

答え:イエス

 左列のペン選択や消しゴムなどのツールは指先でも反応するが、ノートそのものの描画はデジタルペンしか使えない。そのためデジタルペンを持参し忘れると外出先でノートが取れなくなるので要注意だ。ちなみにデジタルペンで書きながら、左列に並ぶメニューを指先で操作するというワザも使える。

 続いて、ドキュメントビューワとしての使い勝手をチェックしよう。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年03月19日 更新
  1. 無償版「Copilot」でもフルタイムでGPT-4 Turboが利用可能に/「Copilot for Security」が4月1日から一般提供開始 (2024年03月17日)
  2. ナゼか小型タブレットでお絵描きにハマりそう! NECPC「LAVIE Tab T14/T9」 の実機を試して分かった驚き (2024年03月18日)
  3. 最高6.2GHzで動作するCoreプロセッサ現行最上位の「Core i9-14900KS」がデビュー! (2024年03月18日)
  4. 外付けGPU「ONEXGPU」でビジネスノートPCをパワーアップしてみた オンライン会議における“もっさり”の解決策になる? (2024年03月19日)
  5. 総務省がCHUWI(ツーウェイ)を「行政指導」 一部モデルで認証の取得漏れなどが判明 当該機種では「5GHz帯Wi-Fi」は使わないように (2023年04月13日)
  6. ロープロで2スロット厚! NVIDIA RTX 2000 “Ada世代”のグラフィックスカードが登場! (2024年03月16日)
  7. 新「M3 MacBook Air」は守備範囲の広さが魅力 MacBook Proとの違いはある? 買い替え検討者に伝えたい注目ポイント (2024年03月14日)
  8. PCの累計生産台数5000万台突破目前! 「島根富士通」が出雲にある理由 (2024年03月15日)
  9. Copilotで画像を生成できる「Image Creator」を試してみよう (2024年03月15日)
  10. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー