新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響で、緊急事態宣言が解除されて以降も、引き続きテレワークやローテーション勤務など在宅での勤務を継続している人がいるのではないだろうか。
取り急ぎ、PCやWebカメラといったデバイスは何とかそろえたものの、作業環境まで手が回らなかったり、まだ試行錯誤を続けていたりする人が多いという話もよく聞く。
とはいえ、仕事部屋で長い時間座って作業していると、腰や肩など体にダメージが蓄積する。加えて、在宅環境はとかくオフィスのような広々とした空間ではないことも多いだろうから、精神衛生上もよろしくない。
「場所を変えてベッドやソファーの上で作業できたらなぁ」「床のヒンヤリ感を味わいながら無理なく仕事をしたい」――そういった夢をかなえてくれるのが、クラウドファンディングサイト「BOOSTER(CAMPFIRE)」で出資者を募っている「パソコンデスク Couchmaster」(以下、カウチマスター)なのだ。
カウチマスターは、ドイツ生まれのソファー用ノートPCデスクで、室内のどこでも快適にゲームをしたいユーザーのニーズを満たすために生まれたという。
一般的にソファーで作業をしたい場合、ノートPCを膝の上に載せる形になる。ところが膝の上では、ディスプレイの位置が目線よりかなり下がってしまうため姿勢が悪くなり、腰や首を傷めてしまう。足を組めば、多少高くなるが、今度はPCがグラグラと不安定になる。
また、PCが発する熱の問題もある。高速なCPUを搭載していたり、スリムなノートPCを使っていたりすると、ボディーの発熱や冷却ファンによる排熱がどうしても気になる。特に夏場だと太ももがやけどしそうになるし、PC自体にも悪影響が及んで本来のパフォーマンスを発揮できず、長時間の利用がままならないこともある。
こういった問題を解決するのが、このカウチマスターというわけだ。
カウチマスターはPCを置く天板と、それを支えるクッションからなっている。クッションは奥行きが約60cmの四角柱で、高さと幅はちょうど大人の膝が入るくらいの約19cmを確保する。例え、ラガーマンのような鍛え抜かれた太もも(ラグビーワールドカップ2019で日本代表に選ばれた中村亮土選手で67cm。計算すると高さはおよそ21cm)でもない限り、すんなりと収まるだろう。
PCを置くための天板は竹製で、サイズは約75(幅)×33(奥行き)×1.2(厚さ)cm、重量は約2.2kgだ。中央部は、体にフィットするようなくぼみが3cmほどえぐられている。
ちなみにクッションは1つが約700g(実測で704g)なので、カウチマスターの総重量は約3.6kgとなる。
天板の右側にはゲーミングマウスパッドとタブレット/スマホホルダーが用意され、PCを置く左側には排気口が備えてあり、PCからの吸気/排気にも配慮されている。なお、マウスパッドは両面テープで貼り付けられているので位置を移動したりはできない。
筆者は以前、膝の上で作業できるようにPC用のトレーを購入したことがある。確かにPCを物理的に安定させることはできたが、膝(太もも)との間に隙間ができるようなデザインになっているとはいえ、それだけでは不十分だったようで、PCが熱を持ちすぎ、夏場の作業には向かなかった。
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