メモリは16GB(8GB×2)、ストレージは1TBのRAID 0 SSD(PCI Express 3.0 x2)を採用している。評価機では、512GBのIntel 660pを2基使ってRAID 0ボリュームを構築していた。
Intel 660pは、QLC NANDフラッシュメモリを搭載した普及価格帯のモデルだ。QLC NANDには、大容量(SLCバッファを超える容量)の書き込みを行うと性能が大きく低下するという特有の弱点があるが、RAID 0で使うとSLCバッファ容量が2倍になり性能低下自体が起きにくくなる上に、性能低下時の転送速度もRAID 0によって約2倍になることからQLC NANDとRAID 0との相性は良い。
RAID 0というと「究極の性能を求める」というようなイメージがあるが、本製品の場合は少し異なり、普及価格帯のSSDでハイエンドSSD並みの性能を実現するためにRAID 0を利用しているようだ。コストパフォーマンスを考えるとうまい使い方といえるだろう。
通信機能は、1000BASE-T対応の有線LAN、Wi-Fi 6対応の無線LAN、Bluetooth 5.0を標準装備する。
ディスプレイ出力など多用途に使えるThunderbolt 3(USB 3.1 Type-C)に加えて、USB 3.1(Type-A)、2基のUSB 3.0(Type-A)と合計4基のUSBポートを装備。ディスプレイ出力としてはHDMI端子も搭載する。
一方、メモリーカードスロットとWebカメラが省かれている点には注意が必要だ。
画面の表示解像度は3840×2160ピクセル(4K UHD)に対応する。表面は映り込みの少ないノングレア仕上げだ。印刷業界標準のAdobe RGBを100%カバーする広色域(sRGBも100%カバー)に対応しており、コンテンツを制作者の意図通りに表示できる。エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1 Display Pro」で測定した結果、輝度は367カンデラと目視でも明るく、精細で印象の良い表示だ。
キーボードはアイソレーションタイプで、キーピッチは実測で約19mm、スイッチの感触も底打ち感がなくとても良好だ。
ファンクションキーの左右にスペースを開け、カーソルキーを独立して配置、スペースキーは左側を太くするなど、ゲームでよく利用されるキーをミスタイプなく打ちやすいように考えられている。
Enterキーの右側にもキーを配置する点は好みが分かれるだろうが、キーの間隔は少し広めにとってあるので、ミスタイプしそうな煩わしさは感じなかった。また、複数キーの同時押しを正確に認識する「Nキーロールオーバー」にも対応している。
RGB LEDで光るバックライトを搭載したイルミネーションバックライト仕様で、発光パターンは独自のAURAユーティリティーでカスタマイズ可能だ。
次にベンチマークテストで本機の実力を見ていこう。
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