H470は、端子類も豊富に備える。前面と背面両方にUSB Type-C(USB 3.2 Gen1)端子を装備し、背面のポートはディスプレイ出力(DisplayPort Alternate Mode/DisplayPort 1.4)とUSB Power Delivery(60W)にも対応するなど、大きく強化された形だ。
また、USB Type-A端子は、前面と背面で合計4基を装備。前面のポートはUSB 3.2 Gen2(10Gpbs)の高速転送に対応する。
ディスプレイ出力としては、USB Type-Cの他に、HDMI(1.4)とDisplayPort(1.4)、さらにアナログRGB出力(D-Sub 15ピン)も搭載。最大3画面の同時出力に対応している。
UEFIセットアップの画面は、ASRock製の自作用マザーボードと同じで、メニューがシンプルで分かりやすく、レスポンスも良好だ。起動時のパスワード設定、省電力設定などの定番機能に加え、ファンの仕様に合わせた自動可変制御、オンラインUEFIのアップデートなど実用性の高い便利な機能がそろっている。
また、ユニークな機能として、オーバークロック非対応のCPU、いわゆる「Kなしモデル」を対象にした「ASRock BFB(Base Frequency Boost)」という機能も搭載している。これはブースト時の電力リミットを緩和し、電力リミットが超過してもブーストを継続できるという機能だ。実質的にオーバクロックと同じ効果がある。
今回、TDP 65Wの第10世代Core i5-10600を利用した場合、最大90Wまでの設定が可能だった。ただし、実際に90Wに設定しても、ベンチマークテストではっきりした効果は伺えなかった。一時的にカバーを外して大型のCPUクーラー(サイズの超天)を利用して冷却強化も試みたが、結果は同様だった。
TDP 65Wでも、よりコアの多いCore i7-10700やCore i9-10900を使えば効果があるかもしれないが、電源部の仕様などからすると、8コア以上のCPUでTDP 65Wを超える負荷をかけること自体に不安も感じる。この機能に関しては、過度に期待するのは避けた方が良いだろう。
最後に、ベンチマークテストで本機の性能を確認しよう。
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