「Echo」第4世代モデル、どう進化した? 試して分かったメリットとデメリット山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/3 ページ)

» 2020年10月29日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

買い替えのユーザーは置き場所に要注意

 以上のように、今回のモデルチェンジでプラスもあればマイナスもあるというのが率直な評価だ。ひとまずアップデートを待つのが賢明だと感じるが、もう1つ気になるのは、本製品が球形になったことで、必要な設置スペースが増加したことだ。

 従来の第3世代EchoおよびEcho Plusは、電源プラグの突出部分を若干横に向けることで、約100mmの奥行きがあれば設置が可能だった。今回の第4世代Echoは、球形というデザイン上、電源プラグがそれほど背面に突き出さない利点はあるものの、本体の奥行き自体が約144mmと大きいため、従来比で約1.5倍の奥行きが必要になる。

 それゆえ、従来モデルから乗り換えた場合は、これまでであれば設置できていたスペースに収まらないことも出てくる。実際、筆者の自室でも、これまで第3世代モデルを設置していた棚に収まらず、別の置き場所を考えなくてはいけなくなった。

第4世代Echo Echoの形状の変遷。左から第4世代、第3世代、第2世代(日本市場で販売されたのはこの第2世代から)。音質重視のためかフットプリントが徐々に増しているのが分かる
第4世代Echo Google Nest Audio(右)との比較。正面から見ると本製品の方が小柄に見えるが……
第4世代Echo 横から見ると本製品の方が圧倒的に存在感があり、奥行きも取ることが分かる

 これは音質の良さをさらに感じられるよう、開放的なスペースに置いて使え、という開発サイドからの遠回しなメッセージなのかもしれないが、従来モデルからスムーズな入れ替えができないのはちょっとした問題だ。かといって小型版のEcho Dotに買い替えるのでは、音質向上のメリットが失われてしまう。

第4世代Echo 同時発売の第4世代Echo Dot(右)との違いは、サイズの他、ウーファーを搭載しているか否かが挙げられる。なお、Echo Dotの直径は約100mmだ

 おそらく、この点はユーザーによって賛否両論あるはずで、こちらの方歓迎だという人もいるだろうが、従来の第2世代や第3世代のEchoから乗り換える人は、十分に考慮した上で判断すべきだろう。従来のEcho Plus相当の機能がEchoで使えるようになり、価格面には実質値下げになっているのはプラスだが、この設置性については要注意だ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年03月29日 更新
  1. ミリ波レーダーで高度な検知を実現する「スマート人感センサーFP2」を試す 室内の転倒検出や睡眠モニターも実現 (2024年03月28日)
  2. Synology「BeeStation」は、“NASに興味があるけど未導入”な人に勧めたい 買い切り型で自分だけの4TBクラウドストレージを簡単に構築できる (2024年03月27日)
  3. ダイソーで330円の「手になじむワイヤレスマウス」を試す 名前通りの持ちやすさは“お値段以上”だが難点も (2024年03月27日)
  4. 「ThinkPad」2024年モデルは何が変わった? 見どころをチェック! (2024年03月26日)
  5. ダイソーで550円で売っている「充電式ワイヤレスマウス」が意外と優秀 平たいボディーは携帯性抜群! (2024年03月25日)
  6. 日本HP、個人/法人向けノート「Envy」「HP EliteBook」「HP ZBook」にCore Ultra搭載の新モデルを一挙投入 (2024年03月28日)
  7. 次期永続ライセンス版の「Microsoft Office 2024」が2024年後半提供開始/macOS Sonoma 14.4のアップグレードでJavaがクラッシュ (2024年03月24日)
  8. サンワ、Windows Helloに対応したUSB Type-C指紋認証センサー (2024年03月27日)
  9. 日本HP、“量子コンピューティングによる攻撃”も見据えたセキュリティ強化の法人向けPCをアピール (2024年03月28日)
  10. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー