AMDがサーバ向けCPU「EPYC 7003シリーズ」を発表 Zen 3アーキテクチャでクロック当たりの性能を向上総勢19モデル

» 2021年03月16日 01時30分 公開
[井上翔ITmedia]

 AMDは3月15日(米国東部時間)、サーバ/ワークステーション向けのCPU「EPYC(エピック) 7003シリーズ」(第3世代EPYC、開発コード名:Milan)を発表した。同日から出荷を開始する。

スーCEO 第3世代EPYCを手にするリサ・スーCEO

第3世代EPYCの概要

 第3世代EPYCは、デスクトップPCノートPC向けのRyzen 5000シリーズ(ノートPC向けは一部を除く)と同様にZen 3アーキテクチャを採用したことが特徴だ。全てのモデル(SKU)がDDR4-3200メモリ(最大8TB)をサポートし、128レーンのPCI Express 4.0バスを用意している。CPUソケットは「Socket SP3」だ。

Zen 3アーキテクチャ 先行するクライアント向けCPU/APU(GPU統合CPU)と同様に、Zen 3アーキテクチャに移行しIPCを改善
デスクトップRyzenとおおむね同じ Zen 3アーキテクチャではCPUコアとL3キャッシュの共有構造に改良を加えることで、L3キャッシュにアクセスする際に生じうるボトルネックを軽減した。基本的な考え方は先行するデスクトップPC向けRyzen 5000シリーズと同様である

 前世代の「EPYC 7002シリーズ(第2世代EPYC)」と比較すると、IPC(クロック当たりの実行可能命令数)が最大で19%向上している。結果として、より高速な計算を求められるHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)用途はもちろん、サーバ上で稼働するアプリケーションや仮想マシン(VM)もより快適に使えるという。

 YouTubeでライブ中継された発表会では、先代の「EPYC 7002シリーズ(第2世代EPYC)」に加えて競合のIntelの「Xeonプロセッサ」との比較を多数交えつつ、その性能的優位性をアピールしていた。

整数演算 整数演算の性能では、EPYC 7763(2.45GHz〜3.5GHz、64コア128スレッド)はXeon Gold 6258R(2.8GHz〜4GHz、28コア56スレッド)と比べて2倍以上の性能を発揮するという(2CPU構成時の比較、以下同)
Java Javaの仮想マシンの実行パフォーマンスでも、EPYC 7763はXeon Platinum 8280(2.7GHz〜4GHz、28コア56スレッド)の2倍以上高いという
VDIセッション EPYC 7763は、Xeon Gold 6258Rの2倍以上の仮想デスクトップセッションを処理できるという

モデル一覧

 第3世代EPYCは「スケーラビリティに優れる」ことが特徴で、コアの数、キャッシュの総容量、TDP(熱設計電力)が異なるモデルが多数用意されている。ラインアップは以下の通りだ(TDPは標準値、キャッシュ容量はL3キャッシュのものを記載)。

モデル一覧 モデル一覧(画像内の「DDR4-200」は「DDR4-3200」の誤り)

8コア16スレッド製品

  • EPYC 72F3(3.7GHz〜4.1GHz、256MBキャッシュ、TDP 180W)

16コア32スレッド製品

  • EPYC 7313(3GHz〜3.7GHz、128MBキャッシュ、TDP 155W)
  • EPYC 7313P(3GHz〜3.7GHz、128MBキャッシュ、TDP 155W、シングルCPU用)
  • EPYC 7343(3.2GHz〜3.9GHz、128MBキャッシュ、TDP 190W)
  • EPYC 73F3(3.5GHz〜4GHz、256MBキャッシュ、TDP 240W)

24コア48スレッド製品

  • EPYC 7413(2.65GHz〜3.6GHz、128MBキャッシュ、TDP 180W)
  • EPYC 7443(2.85GHz〜4GHz、128MBキャッシュ、TDP 200W)
  • EPYC 7443P(2.85GHz〜4GHz、128MBキャッシュ、TDP 200W、シングルCPU用)
  • EPYC 74F3(3.2GHz〜4GHz、256MBキャッシュ、TDP 240W)

28コア56スレッド製品

  • EPYC 7453(2.75GHz〜3.45GHz、64MBキャッシュ、TDP 225W)

32コア64スレッド製品

  • EPYC 7513(2.6GHz〜3.65GHz、128MBキャッシュ、TDP 200W)
  • EPYC 7543(2.8GHz〜3.7GHz、256MBキャッシュ、TDP 225W)
  • EPYC 7543(2.8GHz〜3.7GHz、256MBキャッシュ、TDP 225W、シングルCPU用)
  • EPYC 75F3(2.95GHz〜4GHz、256MBキャッシュ、TDP 280W)

48コア96スレッド製品

  • EPYC 7643(2.3GHz〜3.6GHz、256MBキャッシュ、TDP 225W)

56コア112スレッド製品

  • EPYC 7663(2GHz〜3.5GHz、256MBキャッシュ、TDP 240W)

64コア128スレッド製品

  • EPYC 7713(2GHz〜3.675GHz、256MBキャッシュ、TDP 225W)
  • EPYC 7713P(2GHz〜3.675GHz、256MBキャッシュ、TDP 225W、シングルCPU用)
  • EPYC 7763(2.45GHz〜3.5GHz、256MBキャッシュ、TDP 280W)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年01月09日 更新
  1. 世界中のMacでロジクール製品に不具合 原因はアプリの“証明書の期限切れ”  近日中に修正へ(更新あり) (2026年01月07日)
  2. 古い車でもCarPlayやAndroid Autoが使える「ケイヨウ ワイドディスプレイオーディオ」が20%オフの1万5800円に (2026年01月07日)
  3. ゲーミングPCを売ってください――ソフマップが異例の呼びかけ 背景は? (2026年01月08日)
  4. 「Core Ultra(シリーズ3)」はワッパ重視の“バッテリー寿命王”――Intelが激推しする背景から見える戦略 (2026年01月08日)
  5. Fire TVがUIを一新 テーマは「すっきりサクサク」 米国では2月から順次適用 (2026年01月07日)
  6. 2026年のPC市場は「茨の道」か メモリ枯渇と価格高騰が招く“二極化”のシナリオ (2026年01月05日)
  7. 新型「Echo Show 11」は「買い」か? 激変したUIとデザイン、ジェスチャー廃止の影響を「Echo Show 8」と徹底比較 (2026年01月07日)
  8. 1万9800円でこのデザイン! 希少なホワイトボディーのモバイルディスプレイ「amadana DP10」の使い勝手を試す (2026年01月08日)
  9. +2万円の価値はある? 「Amazfit T-Rex 3 Pro」実機レビュー チタン×サファイアガラスで進化した“タフネススマートウォッチ”の実力を試す (2026年01月07日)
  10. 壁掛けの15.6型スマートディスプレイ「Amazon Echo Show 15」が21%オフの3.8万円に (2026年01月07日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年